軽バンは引っ越し時にどのくらい運べる？積載量とレンタル相場も解説

引っ越し費用をできるだけ抑えたい方にとって、「軽バン 引っ越し どのくらい運べるのか？」という疑問はとても現実的なテーマです。軽バンはコンパクトな見た目とは裏腹に、荷台が広く設計されており、冷蔵庫やベッドといった大型家電・家具も工夫次第で積載できます。特に単身引っ越しや荷物の少ないケースでは、軽バンを活用することでコストと手間の両方を抑えることが可能です。

この記事では、軽バンにはどのくらい積めるのか、積める長さや積載量の具体的な目安をはじめ、料金の相場や長期レンタル時の活用方法なども詳しくご紹介します。また、軽バンをレンタカーとして借りる際のメリットやデメリット、使いやすいおすすめ車種についても触れていきます。

これから引っ越しを予定している方や、軽バンの使い勝手を知りたい方にとって、実用的な情報を網羅した内容となっています。ぜひ最後まで読んで、最適な引っ越し手段の選択に役立ててください。 

軽バンは引っ越し時にどのくらい荷物を積める？

• 軽バンはどのくらい積める？
• 積載量の上限はどれくらい？
• 荷台の広さと形状の特徴
• 積める長さはどのくらい？
• ベッドは積めるのか？
• 冷蔵庫は運べる？
• はみ出しの法律ルール
• 軽バンの主なスペック

軽バンはどのくらい積める？

軽バンは、意外と多くの荷物を積載できる車種です。単身引っ越しや荷物の運搬を考えている方にとって、積載可能な量の目安を知っておくことは重要です。

一般的な軽バンの荷室は、長さ約1.9m、幅約1.3m、高さ約1.2m前後です。これにより、ダンボールであれば中サイズ（40×30×30cm）で30箱前後を積むことが可能です。冷蔵庫や洗濯機といった大型家電も、形状と積み方を工夫すれば積載できます。

また、最大積載重量は約350kgが基準となっており、これは軽バンの規格上限でもあります。家具や家電だけでなく、衣類や生活用品も一緒に運べる十分なスペースがあります。

ただし、重量だけでなく「高さ」や「形状」によって積める量は大きく変わります。例えば、ソファやベッドマットのように大きくて柔らかいものは、見た目よりも場所を取ってしまうため、計算上の容量よりも少ない荷物しか積めないことがあります。

このように、軽バンは「単身の引っ越し」「小規模な荷物の移動」に適した車であり、工夫すれば多くの荷物をまとめて運ぶことができます。一方で、大型の家具や複数人分の荷物には不向きな場合もあるため、積み込む前に一度サイズと量をシミュレーションしておくと安心です。 

積載量の上限はどれくらい？

軽バンの積載量は、法律と車両の構造によって定められています。最大積載量の上限は350kgが一般的な基準です。これは「貨物軽自動車」として登録されている軽バンに適用される全国共通の規定です。

この350kgという数字は「人を除いた荷物だけの重さ」のことを指します。つまり、運転手や同乗者の体重は含まず、荷室に積める荷物の合計重量にこの制限があります。複数人で乗る場合、そのぶん荷物を減らす必要はありませんが、荷物が350kgを超えないように注意しなければなりません。

また、積載できる重量だけでなく、「容積」も大きなポイントです。多くの軽バンは荷室の高さが約120cm前後、幅が130cm、長さが190cm程度あり、ダンボール箱であれば30〜35箱程度は積載可能です。ただし、重い荷物を詰めすぎると、車の走行性能が落ちたり、法令違反になったりするリスクもあります。

過積載になると、制動距離（ブレーキを踏んでから止まるまでの距離）が伸びたり、タイヤやサスペンションへの負担も大きくなります。事故や車両トラブルの原因にもなりかねません。

このため、軽バンを使う際は「重量」と「体積」の両方を意識しながら、安全かつ効率的に積載するよう心がけましょう。必要に応じて、数回に分けて運ぶことも選択肢の一つです。 

荷台の広さと形状の特徴

軽バンの荷台は「広くて使いやすい箱型の空間」が最大の特徴です。コンパクトなボディサイズながら、荷物を積みやすくするために、無駄な凹凸のない設計がされています。

一般的な軽バンでは、荷室の長さが1,900mm前後、幅が1,300mm前後、高さが1,200mm前後という寸法が標準的です。このサイズ感であれば、大きめのスーツケースや家電製品、中型の家具なども問題なく積載できます。また、ダンボール箱であれば30箱以上を積むことも可能です。

形状面では、ほとんどの軽バンが「フルフラット」に近い床面を採用しており、荷物の積み下ろしがしやすくなっています。後部座席を折りたためば、完全なフラットスペースが広がるモデルも多く、車中泊やアウトドア利用にも適しています。

さらに、荷室の開口部が大きく開くよう設計されている点も見逃せません。リアゲートは大きく上に跳ね上がるタイプが一般的で、高さのある荷物でも出し入れしやすく、横スライドドアも多いため、横からの積み込みもスムーズです。

ただし注意点として、荷室の床は「低床設計」になっているものの、エンジンレイアウトの関係で若干の段差がある車種もあります。完全に平坦な床が必要な用途であれば、購入・レンタル前に床形状を確認しておくと安心です。

このように、軽バンの荷台は限られたサイズの中で最大限の積載効率を引き出せるよう工夫されています。引っ越しや配送、アウトドアまで幅広く活用できる理由は、この荷台設計の優秀さにあると言えるでしょう。 

積める長さはどのくらい？

軽バンの荷室に積める長さは、おおよそ1,900mm〜2,000mm程度が目安です。車種によって若干の差はありますが、2名乗車時に後部座席をすべて倒した状態での荷室長としてはこの数値が一般的です。

この長さがあれば、例えば以下のような荷物が積載可能です。

• 折りたたみベッドやマットレス（シングルサイズ）
• 分解したテーブルや椅子
• スキー板やサーフボード
• 長尺の木材や脚立などの工具類

一部の軽バンでは助手席も前方に倒せるため、2,600mm前後のスペースを確保できるモデルも存在します。このような場合、カーペットロールや長い棒状の資材なども積載できます。

ただし、注意が必要なのは「積める長さ」＝「積んでも安全な長さ」ではないという点です。荷物が車内からはみ出すと、道路交通法に抵触する恐れがあるため、荷室内にしっかり収まるかを確認する必要があります。

また、長尺物を積む場合は荷物が車内で動かないようロープや固定ベルトでしっかり固定することが大切です。荷崩れによる事故や破損を防ぐためにも、積載時の安全対策は欠かせません。

このように、軽バンは長さ2m前後の荷物に対応できる優れた積載性能を持っています。日常の引っ越しや業務用としてはもちろん、アウトドア用品の運搬などにも幅広く活用できるのが魅力です。 

ベッドは積めるのか？

軽バンにベッドを積むことは可能です。ただし、積載できるかどうかは「ベッドのサイズ」と「軽バンの荷室寸法」によって異なります。

一般的な軽バンの荷室長は1,900mm〜2,000mm前後あります。これはシングルサイズのベッド（およそ1950mm×970mm）であれば、座席を格納した状態で車内に収められる寸法です。幅に関しても、軽バンの荷室内幅はおよそ1,200mm〜1,300mmほど確保されているため、ほとんどの標準的なシングルベッドの幅には対応できます。

ただし、マットレスの「厚み」や「ベッドフレームの構造」によっては工夫が必要です。たとえば、脚が取り外せるタイプや折りたたみ式のベッドであれば、よりスムーズに積載できます。マットレス単体であれば、くるくると巻いて収納する「ロール式」タイプを選ぶと、さらに積みやすくなります。

一方で、セミダブル以上のベッドは軽バンではサイズ的に難しいケースが多いです。荷室の長さや幅を超えてしまうため、無理に載せるとドアが閉まらなかったり、視界を遮ったりと、安全性に支障をきたす恐れがあります。

積み込みの際は、荷物が動かないようしっかり固定することも重要です。ベルトやクッション材を活用し、走行中のズレや衝撃に備えましょう。

このように、軽バンでベッドを運ぶことは可能ですが、積載前には「サイズ確認」と「分解・折りたたみの工夫」がポイントになります。特に引っ越しや家具の購入時には、事前にメジャーで測っておくことをおすすめします。 

冷蔵庫は運べる？

軽バンで冷蔵庫を運ぶことは可能ですが、冷蔵庫のサイズによっては注意が必要です。特に積載スペースの高さと奥行きに収まるかどうかを事前に確認しておきましょう。

軽バンの荷室寸法は、長さが約1,900mm前後、幅が約1,300mm前後、高さが約1,200mm〜1,400mmのモデルが一般的です。これに対し、2ドアの小型冷蔵庫（高さ1,200mm以下、幅500〜600mm前後）であれば、多くの軽バンで無理なく運搬可能です。積み方としては、立てた状態で積むのが最も安全です。

ただし、大型の冷蔵庫（3ドア以上やファミリー向けの容量200L超え）になると、高さや幅が軽バンの荷室を超えてしまう可能性があるため、運搬が難しくなります。仮に斜めにして積めたとしても、冷蔵庫はコンプレッサーを搭載しているため、横積みや傾けた状態での長時間の運搬は故障の原因になります。

このようなリスクを避けるためにも、冷蔵庫の搬送は「高さが120cm以下かつ2ドアまで」に収まるサイズであることが一つの目安です。さらに、積載中は毛布や緩衝材で周囲を保護し、立てたまま動かないように固定することが重要です。

荷室の高さや後部ドアの開口部も含めて、サイズに余裕があるかどうかを事前に確認し、積み込み時は一人で無理をせず、できれば二人以上で作業を行うのが安全です。

このように、軽バンでも冷蔵庫は運べますが、「サイズの確認」「正しい積み方」「固定と保護」の3点を押さえておくと安心です。 

はみ出しの法律ルール

軽自動車で荷物を運ぶ際に、「はみ出しても大丈夫なのか？」と気になる方は多いはずです。特に引っ越しや大型荷物の運搬で軽バンや軽トラックを使用する場合、積載ルールを知らずに違反してしまうケースも少なくありません。

まず結論からお伝えすると、軽バンでは荷物のはみ出しは原則として認められていません。軽バンは箱型の軽貨物車に分類されており、荷物はすべて車内に収めなければなりません。

ドアを閉め切れない状態や、荷物が後方に少しでも飛び出している状態で走行することは道路交通法違反となる恐れがあります。これは、荷物の落下による事故や通行の妨げになるリスクがあるためです。特に引っ越しで冷蔵庫やベッドなどの大型家具を運ぶ場合には、事前に荷室のサイズをしっかり確認し、完全に収まることを確認しておく必要があります。

一方、軽トラックは条件付きで荷物のはみ出しが可能です。道路交通法では、荷物の後方へのはみ出しについて「車両全長の10％以内まで」と規定されています。つまり、軽トラックの全長が3.4mであれば、34cmまで後ろに荷物がはみ出していても違反にはなりません。

ただし、このような状態で走行する場合は、荷物の端に赤い布や旗などを取り付けて、他のドライバーから視認できるようにする必要があります。また、荷物がしっかり固定されていないと、たとえ法定内の長さであっても落下の危険性があると判断され、取り締まりの対象になることもあります。

なお、軽バンでも軽トラックでも、荷物を横方向に積み出してはみ出すことは許されていません。車幅を超える積載は法律で明確に禁止されており、走行中に周囲の車両や歩行者に接触する危険があるためです。板材や長物などを運ぶ際には、縦にして積むなどの工夫が求められます。

もし荷物のサイズが微妙な場合や、積載できるかどうか判断がつかないときは、無理をせずにレンタカー会社や交通機関の窓口に相談するのが安全です。また、少しでもはみ出しそうであれば、無理に軽バンに詰め込もうとせず、2トントラックやハイエースなど、積載に余裕のある車種を選ぶのが賢明です。

このように、軽バンは荷室内にすべての荷物を収める必要があり、はみ出しは禁止されています。一方で軽トラックは、法律の範囲内であれば後方へのはみ出しが可能です。どちらの車種を使う場合でも、安全運転と法令遵守を心がけ、適切な荷物の積載を行いましょう。 

軽バンの主なスペック

軽バンの主な車種のスペックを以下にまとめています。

 軽バンでの引っ越しはどのくらいお得？

• レンタカーの料金相場を比較
• 長期レンタルで費用は抑えられる？
• 軽バンで引越し時にかかる料金のまとめ
• 引っ越し時におすすめのレンタカー車種3選
• おすすめの軽バンを紹介
• 何がそんなにいいの？軽バンのメリットを解説
• デメリットと注意点まとめ

レンタカーの料金相場を比較

軽バンをレンタルする際の料金は、レンタカー会社やレンタル期間、付帯オプションによって大きく異なります。ここでは、主要なレンタカー会社の相場を比較し、利用時のポイントもあわせて解説します。

まず24時間あたりの料金相場ですが、一般的なレンタカー会社ではおおよそ6,000円〜9,000円程度で設定されています。例えば、ニコニコレンタカーでは6,000円程度から利用可能で、業界最安値クラスと言えるでしょう。ガッツレンタカーはさらに安く、24時間で5,000円程度と格安設定ですが、車種が選べないなどの制約があります。

一方、タイムズレンタカーやニッポンレンタカー、オリックスレンタカーといった大手では、安心感や設備の充実度がある反面、料金はやや高めで、9,000円を超えるプランも珍しくありません。ただし、これらの会社では保険や補償、ETCやナビの装備が標準で含まれている場合が多く、総合的なサービスを重視する方にはおすすめです。

また、マンスリーレンタカーと呼ばれる長期レンタルプランを活用することで、1ヶ月単位で割安に借りることも可能です。例えば、JBレンタカーでは月額23,940円〜という非常にリーズナブルな価格設定がされています。日額プランを単純に30日分計算すると20万円を超えることもあるため、長期利用なら断然マンスリープランの方が費用を抑えられます。

さらに注意すべきは、表示価格以外の追加費用です。免責補償やNOC（ノンオペレーションチャージ）補償を付けると、1,000円〜2,000円程度の追加が発生する場合があります。これらの補償は任意ですが、事故やトラブル時に自己負担を減らせるため、なるべく加入しておくと安心です。

総じて、軽バンのレンタカーは短時間であれば格安プランが豊富にあり、用途や予算に応じて柔軟に選べるのが魅力です。料金だけでなく、サービス内容や店舗の立地、予約のしやすさなども比較しながら、最適なレンタカー会社を選びましょう。 

長期レンタルで費用は抑えられる？

軽バンを1週間から1ヶ月以上の長期間利用する場合、通常の短期レンタルよりも「マンスリーレンタカー」などの長期専用プランを利用した方が、費用を大きく抑えることができます。多くのレンタカー会社では、日単位で計算するよりも、月単位で契約した方が割安になる料金体系を採用しているためです。

例えば、日額7,000円の軽バンを30日間借りると単純計算で20万円以上になりますが、マンスリープランでは同じ車両でも月額7万円前後でレンタル可能なケースがあります。なかには2万円台から利用できる格安業者もあり、費用対効果が非常に高いのが特徴です。

また、長期レンタルでは基本的に距離制限がなく、一定の範囲内で自由に使用できるため、出張や現場業務、引っ越し、アウトドアの拠点としてなど幅広いシーンで活用できます。さらに、オイル交換やメンテナンス費用がレンタル料金に含まれているサービスもあり、所有車と比べても維持コストがかからない点も見逃せません。

ただし注意点もあります。会社によっては運転歴や年齢に条件があったり、車種の選択が制限される場合もあります。また、繁忙期や特定地域では料金が高騰することもあるため、事前に見積もりを取り、契約内容をしっかり確認しておく必要があります。

このように、軽バンを長期で使う予定がある方にとっては、長期レンタルの活用は非常にコストパフォーマンスの良い選択肢です。用途と期間を明確にして、無駄なく借りられるプランを選ぶことが、費用を抑えるコツと言えるでしょう。 

軽バンで引越し時にかかる料金のまとめ

軽バンで引越しを行う場合、かかる料金は主に「レンタカー代」「ガソリン代」「保険料やオプション費用」の3つに分けられます。これらを合計した金額が、実際にかかる費用の目安になります。

まずレンタカー代ですが、24時間の短期レンタルであればおおよそ6,000円〜8,000円前後が一般的です。ニコニコレンタカーやタイムズレンタカーのような大手では、会員割引や早割などを活用することで、さらに安く借りられることもあります。もっと長く借りる場合、1週間で2万円前後、1ヶ月のマンスリーレンタルでは7万円〜8万円ほどが相場となります。

次に、ガソリン代も計算に含める必要があります。軽バンの燃費は車種によって異なりますが、平均してリッター15〜20km程度走行できるものが多く、たとえば50km走る場合に3〜4リットル程度、ガソリン単価を180円とすると約600円〜720円が目安になります。

また、保険料やオプション費用も見逃せません。ほとんどのレンタカー会社では、万一の事故に備えて「免責補償制度（CDW）」の加入が推奨されています。これに加入する場合、1日あたり1,000円前後の追加料金がかかるのが一般的です。さらに、必要に応じてカーナビ、ETC、台車、ロープ、毛布などをオプションで追加するケースもあり、それぞれ500〜1,500円程度が加算される場合があります。

仮に1日レンタルで軽バンを使い、保険やオプションも含めて利用した場合の総額は、おおよそ8,000円〜10,000円程度と考えておくと良いでしょう。これが業者に引っ越しを依頼する場合の1〜2万円以上の費用と比べてかなりリーズナブルであるため、コストを抑えたい方には軽バンの活用はおすすめです。状況に応じて必要なサービスだけを選べるのも、レンタカーのメリットです。

引っ越し時におすすめのレンタカー車種3選

引っ越しに適したレンタカーを選ぶ際は、「積載量」「運転のしやすさ」「費用対効果」の3つが重要なポイントになります。特に一人暮らしや少量の荷物の引っ越しであれば、軽バンや軽トラックが便利で使いやすく、無駄なコストをかけずに済みます。ここでは、引っ越しにおすすめのレンタカー車種を3つご紹介します。

1つ目は「スズキ・エブリイ」です。軽キャブバンの中でもトップクラスの荷室サイズを誇り、2名乗車時で荷室長1,910mm・荷室高1,240mmという広さがあります。後部座席を倒すことで完全なフルフラット空間が作れ、大型のダンボールや家具も無理なく収納できます。小回りもきくので住宅街の狭い道路でも安心です。

2つ目は「日産・NT100クリッパー」。こちらは軽トラックタイプで、荷台長1,940mm・荷台幅1,410mmという広いスペースが特徴です。荷物の積み下ろしがしやすく、大型家電やベッドマットなども比較的簡単に載せることができます。また、ロープフックや平シート用フックがついており、荷物をしっかり固定できるのもポイントです。

3つ目は「トヨタ・ハイエース」。荷物が多い場合や家族での引っ越しでは、大型のワンボックスバンが活躍します。ハイエースは荷室長3,000mm以上を確保でき、シートをたたむことで大容量の収納スペースを作り出せます。家電製品や複数の家具をまとめて運ぶことも可能で、移動回数を最小限に抑えることができます。

いずれの車種も、引っ越し用としての利用価値は高く、それぞれに適した荷物量や用途があります。費用を抑えつつ効率的に引っ越しを進めたい方は、自分の荷物量や目的に合った車種を選ぶことが大切です。 

おすすめの軽バンを紹介

引っ越し用のレンタカーとして軽バンを検討している場合、車種選びは作業の効率や費用に大きな影響を与えます。軽バンは小回りがきき、都市部の狭い道でも取り回しがしやすいため、特に単身引っ越しや近距離移動に最適です。中でもおすすめの軽バンを3車種ご紹介します。

まず「スズキ・エブリイ」は、軽バンの定番モデルとして人気があります。荷室長が約1,910mmと十分な広さがあり、後部座席をフラットにすれば中型冷蔵庫やベッドマットも積載可能です。荷物の出し入れがしやすい広い開口部と低床設計も特徴で、引っ越し作業がスムーズに進みます。また、グレードによってはCVTやマニュアルが選べるため、運転スタイルに応じた選択も可能です。

次に「ホンダ・N-VAN」は、安全性と使い勝手を両立した軽バンです。荷室高が約1,370mmと他車種に比べて高く、背の高い荷物も立てたまま積載しやすい設計になっています。助手席側がピラーレス構造になっており、横からの荷物の出し入れが簡単な点も魅力です。また、ホンダセンシングを標準装備しているため、安全運転を重視したい方にも向いています。

最後に「スズキ・スペーシアベース」は、アウトドアやワーケーション向きの設計ながら、引っ越しにも活躍するモデルです。荷室のアレンジ性が高く、標準装備のマルチボードを活用すれば荷物の積み分けや保護にも役立ちます。室内の質感が高く、乗用感覚で運転できるのもポイントです。

これらの軽バンはいずれも使いやすく、レンタカーとしても多くの店舗で取り扱われています。荷物の量やサイズに合わせて最適な軽バンを選べば、コストを抑えつつ効率よく引っ越しを進められるでしょう。 

何がそんなにいいの？軽バンのメリットを解説

軽バンの魅力は、一言で言えば「使い勝手の良さと経済性のバランス」にあります。日常使いから引っ越し、アウトドア、仕事の配送まで、多目的に対応できる点が非常に優れています。

まず注目すべきは「荷室の広さ」です。軽自動車とは思えないほど荷物が積める設計になっており、天井も高く、後部座席を畳めば自転車や冷蔵庫といった大きな荷物も余裕で載せられます。この積載性の高さが、他の軽自動車や小型車にはない軽バン独自のメリットです。

さらに、軽バンは「維持費が安い」という特徴もあります。軽自動車扱いなので、税金や保険料、車検費用が普通車よりも安く済みます。加えて燃費性能も比較的良好で、日々のガソリン代も抑えられるのは大きな利点です。

「小回りの良さ」もポイントです。車体がコンパクトで最小回転半径が小さいため、狭い路地や住宅街でもスムーズに走行でき、駐車も簡単です。運転に不慣れな方でも扱いやすいと感じやすいでしょう。

そして、近年の軽バンは「安全装備」も充実してきています。衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報などが標準装備されたモデルもあり、仕事や長距離ドライブでも安心して使えます。

最後に「カスタムのしやすさ」も軽バンの強みです。内装がシンプルでフラットな構造をしているため、車中泊仕様にしたり、棚を取り付けたりと、DIYのベースとしても人気です。アウトドアやバンライフを楽しみたい人にとっては、自分仕様に変えやすい自由度の高さが魅力になります。

このように、軽バンは安さ・広さ・使いやすさを兼ね備えた万能な車種です。特別な機能はなくても、日常の困りごとをしっかりサポートしてくれる実用性こそが、多くの人に支持される理由と言えるでしょう。 

デメリットと注意点まとめ

軽バンは多くのメリットがある反面、購入や利用を検討する際には知っておきたいデメリットや注意点も存在します。特に使用目的によっては不便に感じるケースもあるため、事前に把握しておくことが重要です。

まず挙げられるのが「パワー不足」です。軽バンは660ccエンジンを搭載しているため、荷物を多く積んだ状態や坂道、高速道路では加速が鈍く感じることがあります。急な追い越しや長時間の高速走行には不向きと言えるでしょう。荷物の重さに比例して燃費や走行性能にも影響が出るため、長距離運転が多い方はターボ付きモデルの選択も視野に入れるべきです。

また、「乗り心地の硬さ」も注意点です。軽バンはあくまで商用車として設計されており、シートのクッション性や遮音性は乗用車より劣ります。長時間のドライブでは疲れやすく、快適性を重視する人にはやや不満が残る可能性があります。

さらに、「後部座席の使い勝手」が悪い点も無視できません。荷室を広く取る設計のため、後席のスペースが狭かったり、リクライニングできない仕様も多くあります。家族での利用や複数人の乗車が前提であれば、用途に合った座席構成かを事前に確認しておく必要があります。

「任意保険の料率が高くなる傾向」も軽バン特有のポイントです。商用利用を想定している車種のため、年間走行距離が長く、事故リスクが高いと見なされることが要因です。保険料を抑えたい方は、見積もりを複数社から取り比較検討しておくと安心です。

最後に「積載時の重心バランス」にも注意が必要です。荷物を多く積むと重心が上がりやすく、カーブや横風の影響で車体が不安定になることがあります。積載はなるべく均等に、重いものは下に配置するのが基本です。

このように、軽バンには便利な側面がある一方で、運転感覚や快適性、維持費などの面で制限があるのも事実です。自分の使用シーンに合っているかを見極めたうえで、後悔のない選択を心がけましょう。 

軽バンで引っ越しはどのくらい荷物を運べるかの総まとめ

記事のポイントをまとめます。

• 荷室の長さは約1.9mありシングルベッドも積載可能
• 荷室の高さは約1.2m前後で冷蔵庫も立てて運べる
• 幅は約1.3mで標準的な家具や家電に対応しやすい
• 中サイズの段ボールなら30〜35箱程度積める
• 最大積載量は350kgで軽バンの法定上限にあたる
• 高さや形状によって実際に積める量は変動する
• 床はフラット設計で荷物の積み下ろしがしやすい
• 助手席を倒すことで2m以上の長尺物も対応できる
• はみ出し積載は原則禁止で全て車内に収める必要がある
• 軽トラックなら最大34cmまで後方にはみ出し可能
• スペーシアベースなどは荷室アレンジ性が高い
• 長期レンタルなら1ヶ月2〜7万円程度で費用を抑えられる
• 冷蔵庫は2ドア以下であれば問題なく積載可能
• 法令遵守のため固定具や毛布などの装備が推奨される
• パワーや乗り心地、後席の快適性には制限がある