軽バンにロードインデックス75のタイヤは適合なのか?徹底解説

軽バンはロードインデックス75のタイヤは適合なのか?徹底解説
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軽バンに適したタイヤ選びで悩んでいる方の中には、「軽バン ロードインデックス 75」というキーワードで検索して情報を探している方も多いのではないでしょうか。ロードインデックスとは、タイヤ1本が支えられる最大荷重を示す指標であり、車検や安全性に深く関わる重要な要素です。特に、ロードインデックスが73や75では車検に通るのか、77や79では安心できるのか、あるいは80が必要なのかという疑問を持つユーザーは少なくありません。

また、13インチのタイヤは車検に通るのか、14インチに変更する際の対応ポイントは何かといったホイールサイズの変更にも注意が必要です。155/65R14のタイヤを装着した際の適合可否や、タイヤの表記の読み取り方、そしてロードインデックスの正確な計算方法や調べる方法など、基本的な知識を押さえることが欠かせません。

この記事では、ロードインデックス75の軽バン使用時の適合可否や、許容範囲の考え方、数値が低い場合に起こるリスクについて詳しく解説していきます。安全かつ確実に車検を通過するための実践的な情報をわかりやすくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。 

記事のポイント

  • ロードインデックス75で軽バンの車検に通る条件
  • 軽バンに必要なタイヤの耐荷重と計算方法
  • ロードインデックス73〜80の違いと安全性の比較
  • タイヤ表記の読み方と正しい選び方

軽バンはロードインデックス75のタイヤで車検は通るのか?

軽バンはロードインデックス75のタイヤで車検は通るのか?
DAIHATSU公式
  • ロードインデックスとは何かを解説
  • 軽バンのロードインデックス計算方法
  • ロードインデックス75の耐荷重とは?車検は通る?
  • 73で車検は通る?
  • 77なら問題ないのか?
  • 79の安全性について
  • 80は必要か?
  • ロードインデックスが低いとどうなる?

ロードインデックスとは何かを解説

軽バン ロードインデックスとは何かを解説
軽自動車ナビ・イメージ

ロードインデックスとは、タイヤ1本が支えることのできる「最大の荷重」を数値で示した指標です。車検やタイヤ選びにおいて非常に重要な要素の一つで、一般的には「LI」または「荷重指数」とも呼ばれています。

タイヤの側面を見ると「165/65R13 77S」のような表記があり、この中の「77」がロードインデックスです。この数値により、そのタイヤが支えられる重量(kg)が決まっています。例えば、ロードインデックス77であれば412kgの負荷に耐えられる性能があります。

この数値は「指数」であって、直接的な重さの単位ではありません。例えば、ロードインデックスが1増えるごとに約3%前後、負荷能力が上がるとされています。つまり、ロードインデックス75(387kg)と77(412kg)では、約25kgもの差があるのです。

タイヤは車の安全性に直結する部品です。積載量や乗車人数によりタイヤ1本にかかる荷重が変わるため、車両の軸重や最大積載量に対して、適切なロードインデックスのタイヤを選ぶ必要があります。

仮にロードインデックスが足りないタイヤを装着すると、耐荷重を超えてしまい、走行中にタイヤが損傷したり、バースト(破裂)したりする危険性が高くなります。そのため、見た目や価格だけでタイヤを選ぶのではなく、数値の意味を理解した上で選択することが重要です。 

軽バンのロードインデックス計算方法

軽バンのロードインデックス計算方法
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軽バンに適したロードインデックスを求めるには、まず車検証に記載された「軸重」や「最大積載量」をもとに、各タイヤが支えるべき荷重を計算する必要があります。この作業は複雑なように見えますが、計算式が明確なので一度覚えれば誰でも対応できます。

基本的に、前輪のタイヤに必要な荷重は「前軸重に乗員2名分の体重(1人55kgを基準として110kg)を加えた数値を2で割る」ことで求められます。例えば、前軸重が600kgの軽バンであれば、(600+110)÷2=355kgとなり、前輪1本あたり355kgの負荷能力が求められることになります。

一方、後輪にかかる荷重は乗車人数によって計算方法が異なります。2人乗車の場合は、後軸重に最大積載量を加え、それを2で割ります。例えば、後軸重が700kgで最大積載量が250kgなら(700+250)÷2=475kgです。4人乗車の場合には、さらに後部座席の2名分の体重(110kg)を加えた上で2で割ります。つまり(700+250+110)÷2=530kgとなり、後輪1本あたり530kgの耐荷重が必要になります。

このようにして算出された「タイヤ1本あたりに必要な荷重」と、実際に装着する予定のタイヤのロードインデックス(LI)が示す「最大負荷能力」とを照合します。たとえば、ロードインデックス77のタイヤは1本あたり412kgまで耐えられますが、必要荷重が530kgであればこのタイヤでは不足してしまいます。逆に、LI93のタイヤであれば650kgまで対応できるので、十分な耐荷重性能があることになります。

ロードインデックスの数値はタイヤの側面に記載されており、各数値が示す負荷能力は一覧表で確認することが可能です。車検を通すためには、この計算で導き出した「必要荷重」を下回らないロードインデックスのタイヤを装着することが必須となります。

また、インチアップやタイヤサイズを変更する場合も、同様の計算を行い、変更後のタイヤが必要な耐荷重を満たしているかを確認することが重要です。これを怠ると、車検不適合や走行中のトラブルにつながる恐れがあります。したがって、軽バンで安全かつ法令に適合したタイヤ選びを行うためには、ロードインデックスの計算をしっかり行うことが欠かせません。 

ロードインデックス75の耐荷重とは?車検は通る?

軽バン ロードインデックス75の耐荷重とは?車検は通る?
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ロードインデックス75は、1本のタイヤが支えられる最大荷重を387kgと定めています。これはJATMA(日本自動車タイヤ協会)の規格に基づいたもので、主に乗用車や軽自動車向けのタイヤに使用されています。4本で装着すれば理論上、合計1,548kgの荷重を支えられる計算になりますが、これはあくまで理想的なバランスが保たれている場合に限られます。

実際の走行状態では、前後の軸重や乗車人数、荷物の積載量によってタイヤにかかる負荷は偏ります。軽バンのように後部に荷重がかかりやすい車両では、特に後輪タイヤに大きな負担が集中しがちです。

たとえば後軸重が700kgなら、後輪2本でその荷重を分担するため、1本あたり350kg以上の耐荷重が必要となります。この場合、ロードインデックス75(387kg)のタイヤであれば一応条件を満たしているように見えますが、乗車人数が4人で荷物も満載となると、ギリギリのラインになります。

さらに注意したいのが空気圧の管理です。空気圧が不足すると、表示された耐荷重性能を発揮できず、実際にはさらに少ない荷重しか支えられなくなる可能性があります。逆に空気圧を上げることである程度の荷重増に対応できますが、空気圧の過剰な上昇は走行性能や乗り心地の低下につながるため、過信は禁物です。

それでは、車検には通るのでしょうか。結論から言えば、ロードインデックス75のタイヤを軽バンに装着した場合、車検に通るかどうかは車両の軸重と積載状態によります。例えば、エブリイバンのような軽バンでは、実際に必要な耐荷重がタイヤ1本あたり400kgを超えるケースもあり、その場合にはLI75では保安基準を満たさず不適合とされる可能性があります。

このため、車検に確実に通すためには、車検証に記載された「前軸重」「後軸重」「最大積載量」などの情報から、タイヤ1本あたりにかかる荷重を計算し、それを上回るロードインデックスのタイヤを選ぶ必要があります。少しでも不安がある場合は、LI78以上など、余裕のある規格を選ぶほうが安全かつ確実です。

73で車検は通る?

軽バン 73で車検は通る?
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軽バンにロードインデックス73のタイヤを装着した場合、車検に通るかどうかは車両ごとの最大軸重によって異なります。ロードインデックス73は、タイヤ1本あたりの耐荷重が365kgであることを意味します。つまり、後輪に装着する場合は2本で730kgまで支えることができます。

一方で、たとえばスズキ・エブリイバン(DA17V)では、後軸重が最大775kgに設定されているモデルも存在します。このような場合、730kgでは後輪の必要耐荷重を満たさないため、ロードインデックス73では不合格となる可能性が高くなります。特にユーザー車検ではなく、ディーラーや整備工場を通した場合は、安全基準に厳しく対応されることもあるため、より高いロードインデックスのタイヤを求められることがあります。

実際に、ロードインデックス73でギリギリ車検に通るケースも報告されていますが、その多くは地域や検査員によって判断が分かれる例です。検査場の解釈によっては、「1kgでも不足しているならNG」とされることもあるため、合格ラインに余裕を持たせた選択が望ましいと言えるでしょう。

このように考えると、ロードインデックス73のタイヤを軽バンに装着する際には、車検証に記載された後軸重を確認し、その上で1本あたりの耐荷重がしっかり足りているかを判断することが必要です。不安な場合は、軽自動車検査協会に事前に相談することをおすすめします。条件によっては、ロードインデックス74や77といった、より余裕のある規格のタイヤを選んだ方が安心です。 

77なら問題ないのか?

軽バン 77なら問題ないのか?
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ロードインデックス77のタイヤは、1本あたり412kgの荷重に耐える設計です。これを軽バンに装着した場合、後輪2本で824kgまで支えることができるため、多くの軽バンで想定される最大後軸重(例:スズキ・エブリイバンDA17Vで775kgなど)をしっかりカバーできます。このため、一般的な軽バンの構造においては、ロードインデックス77であれば車検に通る可能性が高く、実用上の問題も起こりにくいと考えられます。

ただし、あくまでも車両の「最大後軸重」と照らし合わせることが前提です。たとえば、車中泊仕様に改造して荷物を多く積む使い方をする場合や、フル乗車かつ最大積載状態での運用を考えるのであれば、余裕を持った選択が求められます。また、検査場によってはロードインデックスの数値だけでなく、実際のタイヤの表示や仕様(乗用車用タイヤか貨物用タイヤか)も確認されることがあるため、タイヤの種類にも注意が必要です。

さらに、装着するタイヤが適切な空気圧であることも条件の一つです。たとえロードインデックス77のタイヤを履いていても、空気圧が低下すれば本来の耐荷重性能を発揮できなくなるため、定期的な空気圧チェックは欠かせません。

総じて言えば、軽バンにロードインデックス77のタイヤを履かせることは、多くのケースで安全性・法規ともに問題ありません。ただし、使用状況や車両ごとの仕様によって判断が分かれることもあるため、心配な場合は事前に軽自動車検査協会などで確認しておくと安心です。 

79の安全性について

軽バン 79の安全性について
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ロードインデックス79のタイヤは、1本あたり最大437kgの荷重に耐える能力があります。これを2本で使用する後輪に当てはめると、874kgまで支えることができる計算です。多くの軽バンにおける後軸重の最大値はおおよそ700~780kg程度となっており、ロードインデックス79はその基準を十分にクリアしています。

このように、数値上では余裕のある耐荷重性能となっており、車両の仕様を満たす範囲内で使われる分には、安全面での問題はほとんどないといえるでしょう。特に、業務用で使う軽貨物車でも、最大積載時に問題が起きない設計となります。

ただし、タイヤそのものが「乗用車用」である場合、検査場によっては商用車への装着に対して厳しい見解を持つケースもあります。つまり、耐荷重に問題がなくても、貨物用タイヤでないという理由で車検に落とされることがあるということです。この点に関しては、地域差や検査官の判断にも左右されるため、確実に通したい場合は「商用タイヤでロードインデックス79以上」という選び方が無難です。

また、走行中の安全性についても少し触れておきます。高いロードインデックスのタイヤは一般的にサイドウォールがしっかりしており、荷重に対して安定感がある反面、乗り心地がやや硬くなることがあります。もし快適性を重視するなら、空気圧の調整やタイヤ銘柄の選定も重要なポイントになります。

このように、ロードインデックス79のタイヤは軽バンに対して安全性が高い選択肢のひとつですが、運用や車検の条件に応じて、適切な種類のタイヤを選ぶ視点も必要です。 

80は必要か?

軽バン 80は必要か?
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軽バンにおいてロードインデックス80のタイヤが必要かどうかは、車両の使用目的と最大積載状態をどう想定するかによって変わってきます。ロードインデックス80は1本あたり450kgの耐荷重があるため、2本で900kgを支える計算になります。この数値は、軽バンの後輪にかかる最大荷重(およそ750〜775kg)を大きく上回っています。

つまり、スペック上は十分な余裕があるため、「必要かどうか」でいえば、必ずしも必要ではありません。多くの軽バンは、ロードインデックス77(412kg)や79(437kg)でも最大積載量と乗車定員を満たした状態で安全に使用できる設計になっているからです。とはいえ、あえてロードインデックス80のタイヤを選ぶ理由があるとすれば、それは“さらなる安心感”を求めるケースです。

例えば、業務で常に荷物を満載にして走る場合や、長距離・高負荷の運転を頻繁に行うような使い方では、余裕のある耐荷重性能がタイヤへの負担を減らし、トラブルのリスクを下げてくれます。また、空気圧が少し低下しても許容範囲を超えにくいというメリットもあるため、空気圧のチェックを頻繁に行わないユーザーにとっては、実用面での利点があると言えるでしょう。

一方で、過剰なスペックはコスト面での無駄になることもあります。ロードインデックスが高いタイヤほど、サイドウォールが厚く重量も増えがちで、燃費や乗り心地に若干の影響を与えることもあります。必要以上の強度を持つタイヤは、軽快さや柔らかい乗り心地を求める方にとってはかえって不利になる可能性もあるのです。

したがって、ロードインデックス80は必須ではないものの、使い方によっては「選んで損のない」安全志向の選択肢だといえます。日常使用がメインで軽積載中心の方は、77〜79程度のタイヤでも十分ですが、業務用途や長距離運転が多い方にとっては、80のスペックは安心材料になるでしょう。

ロードインデックスが低いとどうなる?

軽バン ロードインデックスが低いとどうなる?
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タイヤのロードインデックスが車両に必要な数値よりも低い場合、そのタイヤは「本来支えられるべき荷重に耐えられない」ことになります。つまり、車両がかける荷重に対して、タイヤの耐久性が不足している状態です。

このような状態で走行を続けると、タイヤに過剰な負荷がかかるため、次のようなリスクが高まります。まず、走行中にタイヤが変形しやすくなるため、接地面が不安定になります。これにより、カーブでの安定性が低下し、ハンドリングにも悪影響を及ぼします。

さらに深刻なのは、バースト(タイヤの破裂)のリスクが上がることです。とくに高速走行時や、重い荷物を積んでいる場合、タイヤ内部の構造が耐えきれず、一気に破損する恐れがあります。これは重大な事故につながりかねません。

また、車検にも通らない可能性があります。日本の道路運送車両法では、車両の軸重や積載状態に対して、タイヤの負荷能力が不足している場合は「保安基準違反」と判断されるためです。つまり、見た目にはわかりにくい問題ですが、安全性と法的な適合性の両面で不適切となってしまいます。

これらのことから、たとえ数値がわずかに低いだけでも、「大丈夫だろう」と安易に考えず、必ず適正なロードインデックスのタイヤを選ぶことが、安全運転と法令順守の基本となります。 

軽バンにロードインデックス75のタイヤは問題ないのか?

軽バンにロードインデックス75のタイヤは問題ないのか?
MITSUBISHI公式
  • 軽バンで13インチのタイヤは車検に通るのか
  • 14インチの車検対応は?
  • ロードインデックスを調べる方法
  • タイヤの表記の見方について
  • 軽バンで155/65R14のタイヤは車検はOKか?
  • エブリイバンのロードインデックス事例
  • ロードインデックス許容範囲の考え方

軽バンで13インチのタイヤは車検に通るのか

軽バンで13インチのタイヤは車検に通るのか
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13インチのタイヤを軽バンに装着しても、条件を満たしていれば車検に通る可能性は十分にあります。ただし、ホイール径が小さくなること自体が問題なのではなく、「装着されたタイヤが、法的基準をクリアしているかどうか」がポイントになります。

具体的には、車検で求められるのはタイヤサイズではなく、タイヤの外径・接地状態・はみ出しの有無・ロードインデックス(LI)・空気圧による負荷能力などです。たとえば、165/65R13 77Sのようなタイヤであれば、エブリイバンの後輪にかかる最大軸重(約775kg)をクリアできます。この場合、1本あたりの耐荷重が412kgなので、2本で824kgまで支えられ、数値的には問題ありません。

しかし、同じ13インチでも155/70R13 75Sのようなタイヤでは、耐荷重が387kg×2本=774kgと、必要な775kgをわずかに下回ってしまうため、車検には通らないケースが出てきます。こうしたギリギリの差でも、不合格になる可能性があるのが軽貨物車両の厳しさです。

また、ホイールのインセットやJ数(リム幅)、タイヤのサイドウォールの膨らみによっては、フェンダーからタイヤがはみ出してしまうこともあります。これも車検においてはアウトです。とくに商用バンは乗用車より厳しく見られる傾向があるため、ユーザー車検でも事前確認は欠かせません。

加えて、13インチにすることで車高や最低地上高が下がる場合は、その点もチェックされる可能性があります。ヘッドライトの高さや車両全体の外観にも関係してくるため、単純に「13インチに変える=OK」とはならない点に注意が必要です。

このように、13インチでも条件次第で車検に通りますが、タイヤのスペック(とくにロードインデックス)と物理的な干渉・突出がないことを確認し、可能であれば事前に検査協会や整備工場へ相談しておくことが確実です。数字上の問題がなくても、現場でNGを出されるケースも存在するため、慎重な対応が求められます。 

14インチの車検対応は?

軽バン 14インチの車検対応は?
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軽バンに14インチのタイヤを装着しても車検に通るケースはありますが、いくつかの重要な条件を満たす必要があります。まず大前提として、軽バンの純正タイヤサイズは一般的に12インチです。たとえばスズキのエブリイ(DA17V)やダイハツのハイゼットカーゴ、ホンダのN-VANといった主要モデルは、145/80R12のタイヤが純正装着されています。このサイズはLT規格で、耐荷重性能に優れた仕様です。

14インチのタイヤを装着する場合、車検で問題になるのは主に2つのポイントです。1つはロードインデックス(荷重指数)、もう1つはタイヤ外径の差です。14インチに変更しても、車検を通すには元の12インチタイヤと同等以上の耐荷重性能が必要です。具体的には、エブリイなどでは後輪1本あたり約412kg以上を支えられる必要があるため、ロードインデックス77以上が望ましいとされています。

また、タイヤの外径が大きく変わると、スピードメーターの誤差が生じたり、フェンダーからのはみ出し、干渉などの問題が起こる可能性があります。許容される外径差は±3%程度が目安ですが、軽バンは車両構造がタイトなため、±5mm以内の差に抑えることが無難です。

さらに、LTタイヤでなく乗用タイヤを選ぶ場合は、車両の最大積載量や軸重に応じた計算を行い、その数値に見合うロードインデックスが確保されているかを確認する必要があります。これは「軽自動車検査協会」などで事前に確認しておくのが確実です。

つまり、14インチのタイヤは一見スタイリッシュで走行性能も向上する印象がありますが、サイズ変更は慎重に行う必要があるということです。安全性や法的適合性を確保したうえで、実際に装着可能かどうかを事前にしっかり確認しておきましょう。 

ロードインデックスを調べる方法

軽バン ロードインデックスを調べる方法
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ロードインデックスを調べる際は、まずタイヤの側面に注目します。タイヤのサイドウォールには、サイズや構造、製造年などの情報が刻まれており、その中に「数値+アルファベット」の形式で記載されている項目があります。たとえば「155/65R14 75S」のような表示であれば、「75」がロードインデックスにあたります。

この数値は、タイヤ1本が支えられる最大荷重を表す「指数」であり、単位はkgではなく記号に過ぎません。したがって、実際の耐荷重(kg)を知りたい場合は、JATMA(日本自動車タイヤ協会)やETRTO(欧州タイヤ・リム技術機構)が発行している「ロードインデックス対応表」を使って確認します。たとえば、ロードインデックス75であれば、その耐荷重は387kgです。

さらに正確に調べたい場合は、車両の指定空気圧を踏まえた上で、空気圧別負荷能力表に照らして確認する必要があります。なぜなら、同じロードインデックスであっても、空気圧によって発揮される実際の荷重能力が異なるためです。特にXL(エクストラロード)規格のタイヤは、通常規格のタイヤとは空気圧と荷重能力の関係が異なるため、注意が必要です。

また、タイヤ交換時に新たなサイズを検討している場合は、装着予定のタイヤが純正タイヤと同等以上のロードインデックスを持っているかを事前に確認しておきましょう。ネット通販でタイヤを購入する際も、商品ページに「LI(荷重指数)」の記載があるか確認することが重要です。

このように、ロードインデックスはタイヤの安全性を確保するうえで見落とせない要素です。調べ方を正しく理解し、自分の車に適合したタイヤ選びを行うことが、安全なドライブの第一歩につながります。 

タイヤの表記の見方について

軽バン タイヤの表記の見方について
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タイヤの側面には、多くの記号や数値が刻まれており、それぞれがタイヤの性能や規格を示しています。これらの情報は安全に走行するうえで非常に重要な役割を果たしており、特にタイヤ交換やインチアップを考えている場合は、正しく読み解くことが欠かせません。

たとえば「155/65R14 75S」という表記がある場合、それぞれの意味は以下のとおりです。「155」はタイヤの断面幅をミリメートルで表したもので、サイドウォールの文字や飾りを除いた実質的な幅を示します。「65」は偏平率と呼ばれ、タイヤの断面高さが幅に対して何%であるかを示します。つまりこの場合は、タイヤの高さが幅の65%ということになります。

「R」はラジアル構造であることを示しています。現在では乗用車や軽バンを含むほとんどの車両がラジアルタイヤを使用しています。「14」はリム径をインチで表したもので、つまり14インチのホイールに対応しているという意味です。

続く「75」はロードインデックス(LI)と呼ばれ、タイヤ1本あたりの最大耐荷重の指数です。数値が大きくなるほど、耐荷重性能も高くなります。この指数はJATMA(日本自動車タイヤ協会)などの規格表から、実際の耐荷重(kg)を照らし合わせて確認できます。「S」は速度記号で、そのタイヤが安全に走行できる最高速度を表しています。Sは180km/hまでの速度に対応しています。

また、XL(エクストラロード)やRF(レインフォースド)といった追加表記がある場合、それは強化タイヤであることを示しており、同じサイズでも空気圧や荷重能力の設定が異なることがあります。

このように、タイヤ表記はただの数字の羅列ではなく、安全走行のための重要な情報が詰まっています。交換時や購入時には、サイズや構造だけでなく、ロードインデックスや速度記号にも必ず目を通すようにしましょう。 

軽バンで155/65R14のタイヤは車検はOKか?

軽バンで155/65R14のタイヤは車検はOKか?
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155/65R14のタイヤを軽バンに装着した場合、車検に通るかどうかは「ロードインデックス(LI)」と「タイヤ外径」が基準に適合しているかによって判断されます。このサイズは見た目のカスタムや走行性能の向上を目的に選ばれることが多いですが、装着には注意点がいくつかあります。

まず注目すべきは、タイヤ1本あたりの耐荷重性能であるロードインデックスです。軽バンの場合、モデルや積載量によって異なるものの、後輪1本に約412〜425kgの負荷がかかる設計になっています。これに対し、155/65R14の一般的なロードインデックスは72〜75程度です。例えば、LIが72のタイヤでは負荷能力が355kgとされており、これは明らかに不足しています。そのため、LI72のタイヤでは車検に通りません。

一方で、LIが75以上の155/65R14タイヤであれば、理論上は車検に適合する可能性があります。ただし、75(387kg)であっても、後輪の負荷が高いグレードでは基準を下回る場合があるため、実際にはLI77(412kg)以上が望ましいとされています。

さらに、タイヤの外径についても確認が必要です。純正サイズの145/80R12(外径約537mm)に対し、155/65R14の外径は約557mmと、約20mm大きくなります。外径の変化が±3%(約±16mm)を超えると、スピードメーター誤差や干渉、車検不適合の原因になるため注意が必要です。

まとめると、155/65R14のタイヤで車検を通すためには、ロードインデックスが77以上であること、そして外径の誤差が基準範囲内であることの両方を満たしている必要があります。これらを確実にクリアしていれば、構造変更なしでの使用も可能ですが、不安な場合は事前に整備工場や検査協会へ相談することをおすすめします。 

エブリイバンのロードインデックス事例

軽バン エブリイバンのロードインデックス事例
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スズキのエブリイは、スズキが製造する軽商用バンとして幅広い用途に使われています。そのため、ロードインデックス(LI)も実際の使用条件や車両の型式によって異なります。ここでは、代表的なエブリイの事例をもとに、タイヤのロードインデックスに関する数値とポイントを解説します。

まず、エブリイ(DA17V型など)の純正タイヤサイズは145/80R12で、これには「80/78N」というLI表記がされています。ここでいう「80」は単輪使用時、「78」は複輪使用時の耐荷重指数を指しており、それぞれの数値に応じた最大負荷能力が決められています。具体的には、LI80の場合、1本あたり450kgまで支えることが可能です。

実際の車両データを見てみると、前軸重が560kg、後軸重が380kgといった構成が多く、これを2本のタイヤで支えると仮定すると、前輪1本あたり約280kg、後輪1本あたり約190kgが必要という計算になります。ただし、これはあくまで空荷時や2名乗車時の一例で、最大積載量やフル乗車時にはさらに負荷が増します。例えば4人乗車+最大積載時では、後輪1本あたり350kg以上の耐荷重が求められるケースもあります。

このような条件を踏まえると、ロードインデックスが75(387kg)〜80(450kg)の範囲であれば、多くのエブリイに対応可能です。ただし、LI72(355kg)やLI73(365kg)のように数値が下がると、フル積載時に基準を満たさなくなるおそれがあります。車検での適合可否にも直結するため、タイヤ選びではこの点に十分注意が必要です。

また、実際に多くのユーザーが検討するのがインチアップの際のLI対応です。例えば155/65R14(LI75)165/55R14(LI77)といったサイズに履き替える場合、ロードインデックスが車両の要求水準を超えているかを必ず確認しましょう。ショップやタイヤメーカーのカタログにも記載があるため、参考にすることをおすすめします。

このように、エブリイのロードインデックス事例からわかることは、最低でもLI75以上が一つの目安になるという点です。そして、車検に通すためにはそのタイヤが空気圧と合わせて十分な負荷能力を持っているかまで見ておく必要があります。タイヤ交換時は、サイズだけでなくLIや空気圧、耐荷重も含めて総合的に判断することが安全・合法な運用のポイントです。 

ロードインデックス許容範囲の考え方

軽バン ロードインデックス許容範囲の考え方
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ロードインデックスの許容範囲とは、車両に求められる最低限の荷重性能を、タイヤ1本あたりでどれだけカバーできているかを判断するための基準です。この数値が不足している場合、たとえタイヤサイズが合っていても、安全性や車検適合の面で問題が生じる可能性があります。

基本的に、車検においては車両の軸重に対応する負荷能力を持つタイヤが装着されていなければなりません。これは保安基準で定められており、積車状態での軸重をタイヤ本数で割った値が、各タイヤの負荷能力(ロードインデックス)を超えている必要があります。たとえば、後軸重が700kgでタイヤが2本の場合、1本あたり350kg以上の耐荷重が必要です。この場合、最低でもLI73(365kg)が必要となります。

許容範囲という観点から見ると、「純正タイヤのロードインデックス以上」が原則です。これは、純正より下回るタイヤを装着すると、車検不合格となる可能性があるためです。また、走行時の荷重は一定ではなく、急ブレーキやカーブで一時的にタイヤにかかる荷重が増加することもあるため、安全マージンを考慮して、可能であれば純正と同じ、もしくはそれ以上のロードインデックスを選ぶことが望ましいとされています。

一部のケースでは、指定の空気圧より高めに設定することで負荷能力を補うこともできますが、その対応が可能かどうかはタイヤの規格(JATMAやETRTOなど)によって異なります。特にXL(エクストラロード)規格のタイヤを使用する場合、指定空気圧による補正が可能であっても、空気圧の上限に注意する必要があります。

また、タイヤの外径や幅を変更した際には、ロードインデックスも変化するため、単純にサイズだけで選ばず、必ずカタログや負荷能力表を確認しましょう。安全性と法的適合を両立するには、ロードインデックスの許容範囲を正しく理解し、自分の車両に本当に合ったタイヤを選定する姿勢が大切です。 

軽バンにロードインデックス75のタイヤは適合なのか?ついてを総括

記事のポイントをまとめます。

  • ロードインデックス75は1本あたり387kgの耐荷重を持つ
  • 軽バンの後軸重が775kgを超える場合、LI75では不足の可能性あり
  • 車検ではタイヤ1本ごとの耐荷重が軸重に適合している必要がある
  • フル積載や4名乗車時にはLI75はギリギリになることが多い
  • 空気圧の低下により耐荷重性能が下がるため管理が重要
  • 車検にはLI75で通るかどうかは車種と条件によって異なる
  • LI75のタイヤはJATMA規格で定められており一般的に流通している
  • 軽バンには最低でもLI77(412kg)以上が推奨されるケースが多い
  • タイヤの空気圧を高めに設定すればある程度カバー可能
  • タイヤサイズが同じでもLIが違えば耐荷重性能は異なる
  • 13インチでもLIが十分なら車検には通ることがある
  • 14インチ化する場合もLIと外径誤差に注意が必要
  • 検査員や地域によって車検の合否判断が分かれることがある
  • LIを調べるにはタイヤ側面の表記と対応表の照合が必要
  • タイヤ選びではサイズ・LI・空気圧・構造の全てを確認すべきである