軽自動車の燃費「40km/L」は現実的か?実燃費と選び方を解説

軽自動車の燃費「40km/L」は現実的か?実燃費と選び方を解説
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軽自動車の燃費で1リッター40kmは実現できるのか――そんな疑問を持ってこの記事をご覧いただいている方も多いのではないでしょうか。ガソリン代の高騰が続く中で、燃費の良い車を選ぶことは日常の出費を抑える大きなポイントとなります。

本記事では、軽自動車の燃費性能に関する最新情報をもとに、40km/Lという数値がどれほど現実的なのかを詳しく解説します。平均的な実燃費や、ハイブリッドとガソリン車の違い、ターボエンジンや4WD仕様が燃費に与える影響も紹介します。また、価格が安い車との比較や、ガソリン代を節約できる車選びのポイントについても触れています。

「軽自動車」「燃費」「40km」といったキーワードが気になる方に向けて、実際にどの車が経済的で、どのような乗り方が燃費向上につながるのかを具体的にお伝えしていきます。 

記事のポイント

  • 軽自動車で1リッター40kmの燃費は現実的かどうか
  • ハイブリッド車とガソリン車の燃費性能の違い
  • 実燃費とカタログ燃費の差やターボ車や4WDが燃費に与える影響
  • 燃費が良くて安い軽自動車の選び方

軽自動車の燃費:「40km/L」は目指せるのか?

軽自動車の燃費:「40km/L」は目指せるのか?
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  • 軽自動車は燃費が良いのか?
  • 1リッター何キロ走る?
  • 「40km/L」を目指すことは可能なのか?
  • ハイブリッド車とガソリン車の違い
  • 40km走行時のガソリン代目安
  • 燃費平均値を確認しよう
  • 軽自動車燃費一覧表で性能をチェック

軽自動車は燃費が良いのか?

軽自動車は燃費が良いのか?
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軽自動車は、一般的に燃費が良いとされています。これは小型で軽量な車体と、小排気量エンジンによる効率的な燃料消費が理由です。

軽自動車は日本の規格により、排気量660cc以下、車体サイズもコンパクトに抑えられています。その結果、車重が1,000kg未満のモデルが多く、動かすためのエネルギーが少なくて済みます。燃料の使用量が少なくなるのは当然の結果と言えるでしょう。

例えば、スズキ「アルト」やダイハツ「ミライース」などは、カタログ上の燃費がWLTCモードで25km/Lを超えることもあります。日常的に短距離や市街地を走る用途であれば、このような燃費性能が大きなメリットとなります。

ただし、軽自動車がすべてのシーンで燃費が良いとは限りません。高速道路などで長時間高速度を維持するような場面では、小型エンジンが高回転になりやすく、燃費がやや落ちることもあります。特に自然吸気エンジン(NA)の軽自動車では、100km/h近いスピードを保つのに負荷がかかりやすいため、ガソリンの消費量が増える傾向があります。

さらに、エアコンの使用や荷物の積載、走行環境なども燃費に影響します。燃費性能はカタログ値よりも実際の使い方に大きく左右される点を忘れてはいけません。

このように、軽自動車は基本的に燃費が良い乗り物ですが、使用環境や走行スタイルによってその実力は変動します。燃費重視で車を選ぶ際には、走る地域や使い方に合った車種を検討することが重要です。 

1リッター何キロ走る?

軽自動車 1リッター何キロ走る?
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軽自動車が1リッターで走る距離は、車種や走行条件によって異なりますが、平均すると20km〜30km前後が一般的です。

例えば、スズキの「アルト」はカタログ燃費(WLTCモード)で最大27.7km/L、ダイハツの「ミライース」は約25.0km/Lとされています。これらは実際の街乗りや郊外走行に近い条件で計測される基準のため、参考にしやすい指標です。

ただ、実燃費になると数字は少し下がることがあります。たとえば、通勤時の渋滞や頻繁な発進・停止がある市街地では、実際の燃費は20km/L前後まで落ちることも珍しくありません。一方で、郊外の信号が少ない道を時速40〜60km程度で走行すれば、25km/L以上を記録する車種もあります。

また、季節や装備の使い方によっても変動します。夏場のエアコン使用や冬の暖房運転は、エンジンに負荷をかけるため、ガソリンの消費が増えます。そのため、燃費性能の良い車であっても、季節要因や運転の仕方によって走行距離が短くなる場合があります。

このように、軽自動車の「1リッターで何キロ走れるか」は一概には言えないものの、おおむね20km〜30km/Lの範囲内が目安です。車種選びの際には、カタログ燃費だけでなく、使用目的に応じた実燃費の傾向もチェックしておくとよいでしょう。 

「40km/L」を目指すことは可能なのか?

軽自動車 「40km/L」を目指すことは可能なのか?
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軽自動車で「40km/L」という燃費数値を目にすることがありますが、これは実際に目指せるのでしょうか。現状では、一般的な使用環境における実燃費で40km/Lを達成するのは、かなり難しいのが実情です。

まず、燃費カタログで見かける数値には「JC08モード」や「WLTCモード」といった試験環境で測定されたものがあり、実際の運転状況とは異なります。例えば、スズキ「アルト」のマイルドハイブリッドモデルでは、カタログ上で33.1km/L(JC08)や27.7km/L(WLTC)という高燃費を示しています。実燃費も24〜25km/L前後と非常に優秀ですが、そこからさらに15km/L以上伸ばして40km/Lを安定して出すのは至難の業です。

「40km/L」に近づけるための理想条件としては、エアコン不使用・荷物なし・登坂ゼロ・低速定速走行・モーター強化型のハイブリッドなど、非常に限定的な条件が必要になります。また、車体を極端に軽量化し、出力を抑えたエンジンを採用するなど、商品性を犠牲にした設計も不可避となるでしょう。実際、「アルト」や「ミライース」など軽量モデルであっても、日常的な走行で40km/Lに届くことはありません。

過去には、ダイハツやスズキが「40km/L超えを狙っていた」とされる開発計画もありましたが、現代のハイブリッド技術をもってしても、実用面とコストのバランスを取りながら40km/Lを目指すのは現実的とは言えない状況です。

ただし、将来的にバッテリー性能やモーター効率が飛躍的に向上すれば、軽自動車でも実燃費40km/Lに到達する時代が来るかもしれません。今の段階では、「40km/L」はあくまで理想値として考えるのが妥当でしょう。 

ハイブリッド車とガソリン車の違い

軽自動車 ハイブリッド車とガソリン車の違い
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軽自動車を選ぶ際、燃費性能は非常に重要な判断基準となります。特に「ハイブリッド車」と「ガソリン車」の違いについては、多くの人が気になるポイントではないでしょうか。両者には明確な違いがあり、それぞれにメリットと注意点が存在します。

ハイブリッド車は、エンジンに加えてモーターを搭載しているのが特徴です。このモーターは主に低速域や発進時にエンジンの動きを補助し、燃料消費を抑える働きをします。そのため、信号待ちが多い街中や、ストップ&ゴーが頻繁に発生する場面では特に燃費性能を発揮しやすくなります。

実際に、スズキの「アルト マイルドハイブリッド」は、カタログ燃費(WLTCモード)で27.7km/L、JC08モードでは33.1km/Lという高水準を記録しています。また、実燃費においても24.57km/Lと、非常に優秀な数値です。

一方、ガソリン車はモーターを搭載していないため、すべての動力をエンジンのみでまかないます。その分、構造がシンプルで車両価格も安く、初期費用を抑えたい方には向いています。また、メンテナンスのしやすさという点でも優れています。近年の軽自動車はエンジン性能が大きく向上しており、スズキ「アルト」のガソリン車も、WLTCモードで25.2km/L、JC08モードでは29.4km/Lという高燃費を実現しています。実燃費はおおよそ23.89km/Lと、ハイブリッドと比べてもわずかな差にとどまっています。

このように数値を比較してみると、確かにハイブリッドの方が燃費は良い傾向にありますが、その差は2km/L前後とそこまで大きくはありません。さらに、ハイブリッド車はモーターや電池の分だけ車両重量が増加するため、登坂路や高速道路ではガソリン車と比べて燃費に差が出にくいケースもあります。

また、購入費用にも注意が必要です。ハイブリッド車はガソリン車よりも数万円から十数万円程度価格が高く設定されていることが多く、燃費の差だけでその価格差を回収できるかは、年間の走行距離やガソリン価格によって変わります。

つまり、日常的に短距離を頻繁に走る方や、街中での使用が中心となる方にとってはハイブリッド車が適している可能性が高いです。一方で、高速道路の利用や長距離移動が多い方には、シンプルな構造のガソリン車の方が経済的かつ実用的である場合もあります。

どちらのタイプにもそれぞれの強みがありますので、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが、後悔しない車選びのポイントになるでしょう。

40km走行時のガソリン代目安

軽自動車 40km走行時のガソリン代目安
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40kmを軽自動車で走行した場合、ガソリン代の目安はおおよそ250〜340円程度になります。ただし、この金額は燃費性能とガソリン価格によって変動します。

まず、軽自動車の燃費は車種によって異なりますが、平均的には1リッターあたり20〜30kmほどが目安です。たとえば、燃費が22km/Lの軽自動車で40kmを走るには、約1.82リットルのガソリンが必要になります。このとき、ガソリン価格が170円/Lとすると、計算上のガソリン代は約310円になります。

また、燃費がより高い車種であれば、使用するガソリン量も減ります。たとえば、27km/Lの車なら同じ40km走行でも必要なガソリンは約1.48リットル、ガソリン代は約252円となります。逆に、燃費が20km/L程度の車では2リットルが必要となり、340円ほどになることもあります。

さらに、渋滞や信号の多い市街地、高速道路、坂道など、走行環境によっても消費量は増減します。エアコンの使用や車両の積載量も燃費に影響しますので、これらの条件を加味するとガソリン代は目安であり、必ずしも一定ではないことを理解しておきましょう。

40km程度の移動でも、燃費性能や運転環境の差で数十円の違いが出ることがあるため、通勤や日常使いでは意外と差が積み重なることになります。日頃から燃費の良い運転を意識することが、ガソリン代の節約につながります。 

燃費平均値を確認しよう

軽自動車 燃費平均値を確認しよう
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軽自動車の燃費は、モデルや駆動方式によって差があるものの、現在の平均値はWLTCモードでおよそ20〜30km/Lの範囲が一般的です。これは市街地や郊外、さらに高速道路での走行を組み合わせた実用的な基準に基づいています。

例えば、スズキの「ワゴンR」や「アルト」、ダイハツの「ミライース」などは、カタログ上で25km/L前後の燃費を記録しています。一方、ハスラーやスペーシアといった車高の高いモデルでは、やや燃費が落ちて22〜23km/Lほどになる傾向があります。

燃費が平均よりも低くなるケースとしては、ターボエンジン搭載車や4WD仕様車があります。これらのモデルは走行性能が高い一方で、エンジンへの負荷が増えるため、燃料消費も多くなる傾向があります。

また、カタログ上の燃費値と実際の使用時の燃費(いわゆる実燃費)は異なる場合があります。渋滞の多い都市部や、頻繁な加減速がある環境では、実燃費が5〜6km/Lほど下がることも珍しくありません。

平均的な燃費を知っておくことで、自分の走行パターンや通勤距離に合った車選びがしやすくなります。燃費を最優先にしたい場合は、軽量で空気抵抗の少ないモデルを検討すると良いでしょう。特にマイルドハイブリッドを搭載している車種は、低速域の燃費改善に効果的です。

このように、軽自動車の燃費平均を把握することは、購入前の比較や維持費の見積もりにおいて非常に役立ちます。正確な数値は、最新のカタログや公式サイトで確認するのがおすすめです。 

軽自動車燃費一覧表で性能をチェック

軽自動車燃費一覧表で性能をチェック
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軽自動車を購入する際、多くの人が注目するのが「燃費性能」です。車両価格やデザインも大切ですが、日々のガソリン代を考えると、どれだけ燃料効率が良いかは無視できない要素です。とくに長距離通勤や買い物などで日常的に車を使う人にとって、燃費は家計に直結する問題です。

燃費の評価にはいくつかの基準がありますが、主に使われるのは「実燃費」「WLTCモード燃費」「JC08モード燃費」の3つです。実燃費はユーザーの走行条件に基づいた実際の平均値で、もっとも現実的な数値といえます。WLTCモードは市街地・郊外・高速道路の3パターンを総合した国際基準の測定方法で、最近のカタログではこの数値が中心になっています。JC08モードは以前の国内基準ですが、実燃費よりも高めに出やすい傾向があります。

ここで参考となる実燃費とカタログ値をいくつかご紹介します。

まず、スズキ「アルト(マイルドハイブリッド)」は実燃費24.6km/L、WLTCモード27.7km/Lという高水準です。同じ「アルト」のガソリンモデルでも実燃費は約23.9km/Lと、ハイブリッドとの差はそれほど大きくありません。ただし、市街地走行が中心であれば、モーターアシストのあるハイブリッドのほうが燃費の安定感が高まる傾向があります。

次に、ダイハツ「ミライース」は実燃費でおよそ21.5km/L前後。シンプルで軽量なボディ構造が燃費に貢献しており、価格の安さと燃費のバランスが魅力のモデルです。スズキ「ワゴンR(マイルドハイブリッド)」は、実燃費で約22.4km/L。背が高く室内が広いハイトワゴンでありながら、効率的なモーター補助によって優れた燃費性能を保っています。

さらに、スズキ「スペーシア」はスーパーハイトワゴンとしては燃費が良く、実燃費は21km/L前後を記録しています。車内空間を重視しつつ燃費も妥協したくない人に向いています。

燃費一覧表や各種カタログの数値はあくまで目安として捉え、口コミやユーザーレビューを合わせて参考にすると、後悔のない車選びにつながります。 

国土交通省公式サイトより引用

軽自動車の燃費:「40km/L」に近づける選び方

軽自動車の燃費:「40km/L」に近づける選び方
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  • 燃費比較で見る最新のおすすめ軽自動車ランキング
  • ターボ車の燃費は?
  • 4WDの燃費は?おすすめも紹介
  • 燃費のいい軽自動車で価格が安い車は?
  • 広くて燃費のいい軽自動車は?
  • 高速道路で燃費が悪くなるのか?

燃費比較で見る最新のおすすめ軽自動車ランキング

燃費比較で見る最新のおすすめ軽自動車ランキング
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軽自動車を選ぶ際、燃費性能は非常に重要なポイントのひとつです。特に日常の通勤や買い物で毎日車を使う方にとって、燃費が良いかどうかは維持費に直結します。ここでは、燃費データをもとに最新モデルからおすすめの軽自動車をランキング形式で紹介します。

第1位:スズキ アルト(マイルドハイブリッド)

アルトはWLTCモード燃費は27.7km/L、実燃費は24.5km/L前後と、軽自動車トップクラスの省燃費性能を誇ります。価格も約120万円〜と手ごろで、日常使いに最適です。コンパクトで運転しやすい点も評価されています。

第2位:ダイハツ ミライース

ミライースはガソリン車でありながら、実燃費は20〜23km/L、WLTCモードで25.0km/Lと優れた燃費性能を持っています。車両価格が約100万円〜と非常に安価で、コストパフォーマンスの高さが魅力です。軽量ボディと効率的なエンジン設計が高燃費を実現しています。

第3位:スズキ ワゴンR(マイルドハイブリッド)

ワゴンRはマイルドハイブリッド車で、WLTCモード燃費は25.2km/L、実燃費は22km/L台と安定しています。広い室内空間と積載性の高さで、日常使いだけでなく家族での使用にも対応。価格は約140万円〜となっています。

第4位:スズキ スペーシア(マイルドハイブリッド)

スペーシアは室内の広さと快適性が魅力のスーパーハイト系軽自動車です。WLTCモードでは25.1km/L、実燃費は約20km/Lと広さを考慮すれば非常に優秀。価格帯は約150万円〜ですが、装備や使い勝手の面で納得の内容となっています。

第5位:スズキ ラパン

かわいらしいデザインで人気のラパンも、燃費面では抜かりありません。WLTCモードで最大26.2km/L、実燃費は約20km/L台前半と安定しています。価格は約130万円〜で、若年層や女性に特に人気があります。

このように、燃費性能で軽自動車を比較すると、ハイブリッド搭載車が上位を占める傾向があります。ただし、ガソリン車でもミライースのように十分な燃費を持つ車種も存在するため、用途や予算に合わせて選ぶことが重要です。日常の走行距離や使い方をふまえ、ランニングコストを抑えたい方は、ここで紹介したランキングを参考にしてみてください。 

ターボ車の燃費は?

軽自動車 ターボ車の燃費は?
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ターボ車というと「燃費が悪い」というイメージを持つ人も多いかもしれませんが、軽自動車におけるターボエンジンは必ずしも燃費性能の面で不利になるとは限りません。むしろ、条件によっては自然吸気(NA)エンジンよりも安定した燃費を記録するケースもあります。

ターボエンジンは、小排気量のままで加速力を高めるために搭載される仕組みです。軽自動車のようにエンジン出力が限られる車において、登坂や高速合流といった場面でアクセルを強く踏まなくてもスムーズに加速できるため、燃料消費を抑えられる可能性があります。特に高速道路を頻繁に利用する人にとっては、エンジンの負担が軽減され、結果的に燃費も安定しやすくなるというメリットがあります。

ただし、ターボを多用するような走り方をすると、燃費は大きく低下します。急加速を繰り返すような運転では、ターボが頻繁に作動し、多くの燃料を必要とするからです。したがって、一定速度を保つような走行スタイルが燃費維持には重要となります。

たとえば、スズキの「ハスラー ターボ」は、WLTCモードで22.6km/L前後の燃費を実現しつつ、力強い走りが評価されています。車高の高いSUV風デザインでありながらも、モーターアシスト付きマイルドハイブリッドとの組み合わせで、街中でも高速でもバランスの取れた燃費をキープできます。

もう一つは、スズキの「スペーシアカスタム ターボ」です。こちらもマイルドハイブリッド搭載で、実燃費20km/L前後を記録することが可能です。車重がやや重いため燃費はNAモデルより若干下がりますが、余裕ある走行性能とのトレードオフといえるでしょう。

このように、ターボ車の軽自動車は「パワー重視で燃費が悪い」という従来のイメージとは異なり、近年はハイブリッド技術の併用により、燃費性能も十分に実用的なレベルに達しています。走行性能を重視しつつ、燃費も意識したい方には検討に値する選択肢と言えるでしょう。 

4WDの燃費は?おすすめも紹介

軽自動車 4WDの燃費は?おすすめも紹介
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軽自動車の4WD(四輪駆動)モデルは、雪道や山道など滑りやすい路面を走る機会が多い人にとって非常に心強い選択肢です。ただし、2WD(前輪駆動)と比較すると、燃費はやや落ちる傾向があります。これは、4WDではすべてのタイヤを動かすための追加機構が必要となり、そのぶん車両重量が増えることが主な原因です。重量が増せばエンジンの負荷も大きくなり、結果としてガソリン消費が増えるという仕組みです。

たとえば、スズキの「ワゴンR」は2WDモデルでWLTCモード燃費が25.2km/Lに対し、4WDでは24.2km/L程度となります。数字上の差は大きくないように見えますが、通勤や買い物など日常的に使用する場合、長い目で見るとその差は無視できないものになります。とはいえ、最近の軽自動車は燃費性能の向上が著しく、4WDでも20km/L以上の実用燃費を実現するモデルが増えています。

おすすめの4WD軽自動車としては、まずスズキ「ハスラー」が挙げられます。SUVスタイルでアウトドア向きのデザインが特徴ですが、4WDでも最大23.4km/Lの燃費を誇ります。次にスズキ「ワゴンR」は、日常使いに便利なハイトワゴンで、収納力や室内の広さも申し分ありません。

こちらも4WDモデルで24km/L前後の燃費を記録しています。さらに、ダイハツ「タント」はスライドドアを備えたファミリー向けの軽自動車で、4WDでもおおよそ20km/Lを超える燃費性能があります。

このように、4WDだからといって極端に燃費が悪くなるわけではありません。安全性や走破性を求めるユーザーにとって、燃費性能と機能性を両立した軽自動車が豊富に選べるようになっています。購入時には、使用環境や目的に応じて、2WDとの燃費差や走行性能をしっかり比較することが大切です。 

燃費のいい軽自動車で価格が安い車は?

燃費のいい軽自動車で価格が安い車は?
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燃費が良く、なおかつ車両価格も手頃な軽自動車を探すなら、選択肢はいくつかに絞られてきます。現在の市場では、低価格帯でも十分に高い燃費性能を持つモデルが多数存在しています。初期費用を抑えつつ、日常の燃料代も節約したいという方には、非常に魅力的なジャンルです。

その代表格としてよく挙げられるのが、スズキ「アルト」です。アルトはベーシックなガソリンモデルでもWLTCモードで最大25.2km/L、マイルドハイブリッドモデルでは27.7km/Lという優れた数値を記録しています。実燃費でも23〜24km/Lを超えることが多く、ガソリン代をしっかり抑えられます。そして、価格は100万円前後からと非常にリーズナブルです。

次に注目されるのが、ダイハツ「ミライース」です。この車はハイブリッド機構を持たない純ガソリン車ながらも、軽量ボディと効率の良いエンジンにより、WLTCモードで25.0km/L、実燃費でも21〜22km/Lほどの性能を実現しています。価格も100万円前後からと、軽自動車の中でも最安クラスに位置します。

もう一台挙げるなら、スズキ「ワゴンR(マイルドハイブリッド)」も選択肢に入ります。実燃費はおおむね22km/L前後で、ハイトワゴンの中ではかなり優秀な数値です。価格は140万円台からですが、室内空間や使い勝手の良さを考慮すると、コストパフォーマンスは高い部類に入ります。

燃費の良さと価格の安さを両立させたい場合、基本構造がシンプルな車種や、マイルドハイブリッド技術を取り入れたモデルが特におすすめです。日常使いの中でガソリン代の節約を意識するなら、こうした車種の中から選ぶのが賢明でしょう。購入後の維持費や走行距離まで視野に入れたうえで、自分に合った1台を選んでみてください。 

広くて燃費のいい軽自動車は?

広くて燃費のいい軽自動車は?
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広さと燃費の良さを両立した軽自動車を探している方には、「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるタイプが特におすすめです。このジャンルの車は室内空間が広く、ファミリーや荷物の多い方でも快適に使える上、最近では燃費性能も年々向上しています。

具体的な車種で見ると、スズキ「スペーシア」はその代表格と言えるでしょう。室内高が高く、後席を含めた居住スペースは非常にゆったりしています。さらに、マイルドハイブリッドを搭載しており、WLTCモードで最大25.1km/Lの燃費性能を記録しています。実燃費でも20km/L台前半を維持しやすく、長距離走行でも燃料代を抑えられます。

もう一つ注目すべきは、ホンダ「N-BOX」です。広さに関しては軽自動車トップクラスで、後席の足元や天井の高さは普通車と比べても遜色ありません。燃費に関してもWLTCモードで21.2km/L前後と高水準を保っており、実際の使用でも20km/L近くを記録することが多いです。特に街乗り中心の使い方では、効率の良さを実感しやすいモデルです。

これに対して、ダイハツ「タント」も見逃せません。スライドドアや広い乗降スペースに定評があり、子育て世代にも支持されています。燃費は21.2km/L(WLTC)とN-BOXと同水準で、快適性と経済性のバランスが取れた1台です。

このように、「広さ」と「燃費の良さ」を兼ね備えた軽自動車は、今や複数存在しています。多少車両価格は上がる傾向にあるものの、日常の利便性や快適性を考慮すれば、費用対効果の高い選択といえるでしょう。用途や予算に合わせて、モデルの違いを比較しながら検討してみてください。

高速道路で燃費が悪くなるのか?

軽自動車 高速道路で燃費が悪くなるのか?
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軽自動車は街乗りでは燃費性能が高く評価されますが、高速道路での燃費となると必ずしも同じとは限りません。実際、多くの車種で高速走行中の燃費が悪化する傾向が見られます。これは軽自動車の構造的な特性が影響しているためです。

まず、高速道路では一定の速度を保てるため燃費が良くなると思われがちですが、軽自動車の場合、エンジンが小排気量(660cc以下)であることから、高速域ではエンジン回転数が高くなりやすいという特徴があります。例えば時速100kmでの巡航では、自然吸気(NA)エンジンではエンジンに無理がかかり、燃料消費が増加しやすくなります。

加えて、車体の軽さや高さも影響を及ぼします。軽自動車は風にあおられやすく、空気抵抗の影響を強く受けます。とくにスーパーハイト系などの背が高いモデルは、時速80kmを超えたあたりから抵抗が増し、燃費が落ちやすくなります。空気抵抗は速度の2乗に比例して増加するため、速度が上がれば上がるほど燃費に不利な環境になります。

ただし、ターボエンジン搭載車の場合は事情が少し異なります。ターボ付きの軽自動車では、高速域でもエンジン回転数を抑えやすく、一定速度での巡航であればNAエンジンより燃費が安定する場合もあります。ただし、頻繁な加減速や追い越しが多い場面では、逆に燃費が大きく悪化する恐れがあります。

高速道路での燃費を良くするためには、急加速を避け、時速80km前後で一定速度を維持することがポイントです。クルーズコントロールが装備されている車種であれば、無駄なアクセル操作を避けることができ、燃費の安定に役立ちます。

つまり、軽自動車は高速道路で燃費が悪化しやすい傾向にありますが、運転方法や車種の選び方によってはその影響を抑えることが可能です。自分の使用環境に合わせて、適切なモデルや装備を選ぶことが重要です。 

軽自動車の燃費「40km/L」は現実的なのか?を総まとめ

記事のポイントをまとめます。

  • 軽自動車は小型・軽量な構造により燃費性能が高い
  • 一般的な軽自動車の平均燃費はWLTCモードで20〜30km/L前後
  • 実燃費で40km/Lを出すのは極めて限定的な条件下に限られる
  • スズキ「アルト」などで27.7km/L(WLTC)を記録するモデルも存在
  • ガソリン車よりもマイルドハイブリッド車の方が燃費がやや良い傾向
  • 街乗りではハイブリッド車のモーターアシストが燃費向上に有利
  • 高速道路では軽自動車のエンジン負荷が高まり燃費は下がりやすい
  • ターボ車は一定速度の巡航時に燃費が安定することもある
  • 4WDモデルは2WDより車重が増えるため燃費が若干落ちる傾向
  • ガソリン代は40km走行で約250〜340円の範囲に収まるケースが多い
  • 車種や走行環境で1リッターあたりの走行距離は20〜30km程度
  • ミライースやアルトなどは燃費と価格のバランスに優れる
  • 実燃費は走行環境や運転方法に大きく左右される
  • カタログ値だけでなく実燃費データや口コミも参考にすべき
  • 軽自動車の燃費向上はモーター技術や軽量化で今後も進化が期待される