
ダイハツのタフトを購入を検討する際、多くの方が気になるのは最終的なタフトの新車乗り出し価格ではないでしょうか。グレードの違いによって車両価格は異なり、そこに初期費用が加わるため、最安値で手に入れるには計画が大切です。
また、効果的な値引き交渉や、値引きの限界を知っておくことで、支払総額を大きく抑えることが可能になります。公式サイトの見積もりシュミレーションを活用しつつ、実際に見積もりを取る前の情報収集は欠かせません。
この記事では、タフトの内装や最新の納期情報、さらには買って後悔しないためのポイントまで網羅的に解説します。購入時期によって安くなるタイミングや、似た車との比較、うわさのトヨタ版の有無にも触れながら、あなたが納得できる一台を見つけるための情報を提供します。
タフトの新車の乗り出し価格の全体像と内訳

- グレード別のタフト新車価格一覧
- 価格を左右するグレードの違い
- 新車最安値グレードはこれ
- 初期費用はいくらですか?
- 新車見積もりで総額を知る
- 公式サイトの見積りシミュレーション
- 内装と居住性
- タフトの主なスペックを紹介
グレード別のタフト新車価格一覧

タフトの新車価格は、選択するグレードや駆動方式によって変動します。購入計画を立てる第一歩として、まずは各グレードの車両本体価格を把握することが大切です。
タフトには、大きく分けてNA(自然吸気)エンジンを搭載する「X」「G」と、ターボエンジンを搭載する「Xターボ」「Gターボ」があります。さらに、GグレードとGターボには、メッキ加飾で個性を演出した特別仕様車「クロムベンチャー」と「ダーククロムベンチャー」が設定されています。
以下に、2025年7月現在の主なグレードの新車価格(税込)をまとめました。ご自身の予算や求める性能と照らし合わせながら、比較検討の参考にしてください。
※ DAIHATSU公式サイトより引用
グレード名 | エンジン | 駆動方式 | 車両本体価格(税込) |
X | NA | 2WD | 1,419,000円 |
X | NA | 4WD | 1,545,500円 |
G | NA | 2WD | 1,606,000円 |
G | NA | 4WD | 1,732,500円 |
G ターボ | ターボ | 2WD | 1,688,500円 |
G ターボ | ターボ | 4WD | 1,815,000円 |
G "クロム ベンチャー" | NA | 2WD | 1,672,000円 |
G "クロム ベンチャー" | NA | 4WD | 1,798,500円 |
G ターボ "クロム ベンチャー" | ターボ | 2WD | 1,754,500円 |
G ターボ "クロム ベンチャー" | ターボ | 4WD | 1,881,000円 |
G "ダーククロム ベンチャー" | NA | 2WD | 1,677,500円 |
G "ダーククロム ベンチャー" | NA | 4WD | 1,804,000円 |
G ターボ "ダーククロム ベンチャー" | ターボ | 2WD | 1,760,000円 |
G ターボ "ダーククロム ベンチャー" | ターボ | 4WD | 1,886,500円 |
※上記はeco IDLE(アイドリングストップ)装着車の価格です。一部設定のあった非装着車は生産終了しています。また、価格はメーカーオプションなどによって変動します。
価格を左右するグレードの違い

タフトの乗り出し価格は、グレードごとの装備の違いによって大きく変わってきます。それぞれのグレードがどのような特徴を持っているかを理解することが、賢い車選びの鍵となります。
Xグレード(X、Xターボ)
Xグレードは、タフトの基本的な魅力を備えた標準モデルです。全車標準装備のガラスルーフ「スカイフィールトップ」や、衝突回避支援システム「スマートアシスト」、電動パーキングブレーキなど、日常使いで十分な機能が揃っています。価格を抑えつつタフトの基本性能を享受したい方に向いているグレードです。
Gグレード(G、Gターボ)
Gグレードは、Xグレードの装備に加えて、より快適性や質感を高める装備が追加された上位モデルです。例えば、外装ではルーフレールやLEDフォグランプ、シルバーまたはガンメタリック塗装のアルミホイールが標準装備となり、見た目の上質感が向上します。内装も、本革巻のステアリングホイールやオレンジのアクセントカラーが採用され、よりアクティブな雰囲気を楽しむことが可能です。運転席・助手席シートヒーターも備わり、冬場の快適性も高まります。
特別仕様車(クロムベンチャー、ダーククロムベンチャー)
Gグレードをベースにした特別仕様車は、内外装の加飾によって、さらに個性を際立たせています。「クロムベンチャー」はメッキパーツを多用して上質感を、「ダーククロムベンチャー」はダークブラックメッキでタフな印象を強調しているのが特徴です。デザインにこだわりたい方にとって魅力的な選択肢と考えられます。
これらのことから、単純な価格だけでなく、ご自身がどの装備を重視するかによって最適なグレードは異なってきます。
新車最安値グレードはこれ

タフトを新車で最も安く手に入れたい場合、選択肢は「X」グレードの2WDモデルになります。2025年7月時点での車両本体価格は1,419,000円(税込)からとなっており、これがタフトのスタート価格です。
ただし、これはあくまで車両本体のみの価格である点に注意が必要です。乗り出し価格は、この本体価格に税金や保険料、各種手数料といった諸費用が加算されます。また、ボディカラーによっては追加料金が発生するメーカーオプションとなる場合もあります。
最安値グレードである「X」は、装備がシンプルである分、価格が抑えられています。しかし、前述の通り、タフトの大きな特徴である「スカイフィールトップ」や先進安全装備「スマートアシスト」は標準で搭載されているため、基本的な魅力や安全性は十分に確保されています。
したがって、装備の追加にはこだわらず、純粋にタフトという車をできるだけ低予算で手に入れたい方にとって、「X」グレードの2WDは最適な選択肢と言えるでしょう。
初期費用はいくらですか?

タフトの新車を購入する際、車両本体価格以外に必要となるのが「初期費用(諸費用)」です。この初期費用がいくらかかるのかを把握しておかないと、予算オーバーになる可能性もあるため注意が必要です。
初期費用には、主に以下のような項目が含まれます。
- 税金類:
- 自動車税環境性能割:車の燃費性能に応じて課税されます。
- 自動車重量税:車両の重さに対して課税されます。タフトはエコカー減税の対象となる場合があります。
- 消費税:車両本体価格やオプション、手数料にかかります。
- 保険料:
- 自賠責保険料:法律で加入が義務付けられている強制保険です。
- 各種手数料:
- 登録費用:車両を登録するための代行手数料です。
- 納車費用:ディーラーから自宅などへ車を運ぶための費用です。自分でディーラーに取りに行く場合は削減できることもあります。
- リサイクル預託金:車を将来廃車にする際のリサイクル料金をあらかじめ預託するものです。
これらの初期費用を合計すると、一般的に車両本体価格の10%~15%程度が目安とされています。例えば、タフトの場合、おおよそ10万円から20万円程度を見込んでおくと良いでしょう。
正確な金額は購入するディーラーや選択するオプションによって異なるため、必ず最終的な見積書で詳細を確認することが大切です。
新車見積もりで総額を知る

タフトの正確な乗り出し価格を知るためには、ディーラーで新車の見積もりを取得することが不可欠です。見積書には、車両本体価格に加えて、選択したメーカーオプションやディーラーオプション、そして前述の初期費用(諸費用)が全て記載されます。
見積もりを依頼する際は、以下の点を明確に伝えるとスムーズです。
- 希望するグレードと駆動方式:Gターボの4WDなど、具体的に伝えます。
- 希望するボディカラー:有料色かどうかも確認しましょう。
- 追加したいオプション:フロアマットやドライブレコーダー、ナビなど、必要なものをリストアップしておきます。
ディーラーで見積もりを取ることで、インターネット上の情報だけでは分からない、実際の総支払い額が明確になります。また、この見積もりを基に値引き交渉がスタートするため、非常に重要なステップです。
可能であれば、経営母体が異なる複数のダイハツディーラーから見積もりを取得することをおすすめします。店舗によって値引き額やサービス内容が異なる場合があるため、比較検討することで、より良い条件での購入につながる可能性があります。
公式サイトの見積りシミュレーション

ディーラーへ足を運ぶ前に、まずは手軽に価格のイメージを掴みたいという方には、ダイハツの公式サイトにある見積もりシミュレーション(セルフ見積り)の活用がおすすめです。
このオンラインツールを使えば、自宅にいながら24時間いつでも、希望するタフトの価格シミュレーションができます。グレード、ボディカラー、メーカーオプション、ディーラーオプションを画面の指示に従って選択していくだけで、おおよその乗り出し価格を自動で計算してくれます。
ただし、公式サイトのシミュレーションには注意点もあります。
- 値引きは反映されない: シミュレーション結果は、定価を基にした金額です。実際の購入時に期待できる値引きは含まれていません。
- 諸費用の一部が含まれない: 登録諸費用やリサイクル料金などが含まれていない場合があり、実際の見積もりよりも安く表示される傾向があります。
このように、シミュレーションはあくまで概算を把握するためのツールです。表示された金額から、さらに諸費用が5万円程度上乗せされ、そこから値引き交渉が始まる、という大まかな流れをイメージしておくと良いでしょう。このシミュレーション結果を基に、ディーラーでの商談に臨むと、より具体的な話が進めやすくなります。
内装と居住性

タフトの購入を検討する上で、価格や走行性能だけでなく、日常的に触れる内装や居住性も重要な判断材料です。タフトの内装は「バックパックスタイル」をコンセプトに、前席を運転を楽しむ「クルースペース」、後席を荷物を積む「フレキシブルスペース」と明確に役割分けしているのが最大の特徴です。
前席の開放感と機能性
前席に座ってまず感じるのは、全車標準装備のガラスルーフ「スカイフィールトップ」による圧倒的な開放感です。視界が頭上まで広がり、他の軽自動車では味わえない特別なドライブ体験を提供します。 インパネ周りは、Gグレード以上に採用されるオレンジのアクセントカラーがアクティブな雰囲気を演出。運転席と助手席の間にはセンターコンソールが設けられ、収納スペースとして活用できる一方、人によっては少し窮屈に感じる可能性も考えられます。
後席と荷室の割り切った設計
タフトの後席は、リクライニングや前後スライド機能がありません。これは後席を「荷室の延長」と捉えているためで、人を乗せる頻度が低いユーザーにとっては合理的です。後席を倒すと、荷室と段差のない完全なフラットスペースが出現し、汚れに強い樹脂製の素材も相まって、アウトドア用品などを気兼なく積載できます。 しかし、4人乗車で長距離を移動する機会が多い場合は、後席の快適性が物足りなく感じるかもしれません。この割り切った設計が、ご自身の使い方に合っているかを事前に確認することが大切です。
タフトの主なスペックを紹介

タフトの主なスペックを以下の表にまとめています。
グレード | 型式 | 新車価格(税込) | 駆動方式 | トランスミッション | 全長×全幅×全高(mm) | 室内寸法(mm) | 車両重量(kg) | 排気量(cc) | 最高出力(PS) | 最大トルク(kg・m) | 燃費(WLTCモード) | 最小回転半径 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
X | LA910S | 1,545,500円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 830〜890 | 658 | 52 | 6.1 | 21.1km/L | 4.6m |
Xターボ | LA910S | 1,639,000円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 830〜890 | 658 | 64 | 10.2 | 21.1km/L | 4.6m |
G | LA910S | 1,732,500円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 840〜890 | 658 | 52 | 6.1 | 21.1km/L | 4.6m |
Gターボ | LA910S | 1,815,000円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 840〜890 | 658 | 64 | 10.2 | 21.1km/L | 4.6m |
G“クロムベンチャー” | LA910S | 1,798,500円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 840〜890 | 658 | 64 | 10.2 | 21.1km/L | 4.6m |
G“ダーククロムベンチャー” | LA910S | 1,804,000円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 840〜890 | 658 | 64 | 10.2 | 21.1km/L | 4.6m |
Gターボ“クロムベンチャー” | LA910S | 1,881,000円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 840〜890 | 658 | 64 | 10.2 | 21.1km/L | 4.6m |
Gターボ“ダーククロムベンチャー” | LA910S | 1,886,500円 | 4WD | CVT | 3,395×1,475×1,630 | 2,460×1,305×1,270 | 840〜890 | 658 | 64 | 10.2 | 21.1km/L | 4.6m |
※ DAIHATSU公式サイトより引用
タフトの新車の乗り出し価格を抑える交渉術

- 交渉前に知るタフトの新車値引き相場
- 値引き限界額を引き出すコツ
- いつ安くなる?決算期が狙い目
- 最新の新車納期情報
- 買って後悔しないための注意点
- 競合するタフトに似た車との比較
- タフトにトヨタ版は存在するのか?
- 総括:タフトの新車の乗り出し価格の要点
交渉前に知るタフトの新車値引き相場

タフトの乗り出し価格を少しでも抑えるためには、値引き交渉が欠かせません。その交渉を有利に進める上で、まず現在の新車値引き相場を把握しておくことが極めて重要になります。
2025年7月現在のタフトの値引き目標額は、車両本体価格とディーラーオプションの合計で、おおよそ15万円から20万円程度が目安と考えられます。登場から時間が経過し、値引き額は比較的緩やかな状況にあると言えます。特にオプションを多く付けた場合は、総額で20万円を超える値引き実例も報告されています。
値引き額の内訳としては、車両本体から15万円前後、ディーラーオプション(ナビ、フロアマットなど)の総額から10%~20%程度が一般的です。
ただし、この値引き額は交渉の進め方や購入時期、ディーラーの方針によって変動します。何もせずにこの金額が提示されるわけではないため、あくまで「交渉して目指すべき目標額」として認識しておきましょう。この相場を知っているか知らないかで、交渉のスタートラインが大きく変わってきます。
値引き限界額を引き出すコツ

目標となる値引き相場を理解した上で、次に重要になるのが、タフトの値引き限界額をいかにして引き出すかという具体的な交渉のコツです。
ライバル車との競合
最も効果的な方法の一つが、ライバル車との競合です。タフトの場合、スズキの「ハスラー」が最大のライバルとなります。ディーラーの営業担当者に「ハスラーとタフトで真剣に迷っている。価格次第ではタフトに決めたい」という姿勢を見せることで、好条件を引き出しやすくなります。ただし、他社の見積書をそのまま見せるのは、相手に警戒心を与えかねないため、あくまで口頭で伝えるのが得策です。
ダイハツディーラー同士の競合
実は、ライバル車との競合以上に効果を発揮する場合があるのが、ダイハツディーラー同士の競合です。ポイントは、経営している会社が異なるダイハツの販売店同士で見積もりを競わせることです。例えば、「ダイハツA店」と、隣の県にある「ダイハツB店」など、運営母体が違う店舗を回ることで、「あちらの店舗には負けられない」という競争心理が働き、値引き額が伸びる可能性が高まります。
下取り車の査定額アップも狙う
新車の値引き交渉と合わせて、現在乗っている車の下取りも重要なポイントです。ディーラーでの下取り査定額が適正か判断するために、事前に車買取専門店の査定を受けておくことを強くおすすめします。複数の買取業者から得た最高査定額を交渉材料にすることで、ディーラーの下取り額アップを狙うことが可能です。値引き額だけでなく、この下取り額も合わせた総支払額で判断することが、最も賢い購入方法と言えます。
いつ安くなる?決算期が狙い目

タフトを少しでも安く購入したいなら、購入するタイミングも重要な要素です。一般的に自動車業界では、ディーラーが販売台数を伸ばしたい時期に値引きが緩くなる傾向があります。
最も狙い目なのが、ディーラーの決算期です。具体的には、年度末決算にあたる1月〜3月と、中間決算にあたる8月〜9月がその時期にあたります。この期間、ディーラーは一台でも多く販売目標を達成するために、通常期よりも値引き交渉に応じやすい状況になります。普段は難しいような大幅な値引き額が、初回交渉から提示されるケースも少なくありません。
ただし、決算期だからといって、誰でも自動的に最大限の値引きが受けられるわけではありません。前述の競合などの交渉術を組み合わせることで、初めて決算期の恩恵を最大限に活かすことができます。
また、モデルチェンジの直前も、在庫車を売り切るために値引きが拡大する傾向が見られます。タフトは2022年9月に一部改良が行われていますが、今後のマイナーチェンジなどの情報にも注目しておくと、買い時を見極める参考になるでしょう。
最新の新車納期情報

車の購入を決めてから、実際に納車されるまでの期間、いわゆる「納期」も購入計画を立てる上で無視できない要素です。
2025年7月現在、ダイハツ タフトの納期は、おおむね1ヶ月から2ヶ月程度が目安となっています。過去の半導体不足や生産体制の混乱による長期の納期遅延は解消されつつあり、比較的安定した状況です。
しかし、この納期はあくまで目安であり、いくつかの要因によって変動する可能性があります。
- グレードやカラー: 人気の高いグレードやボディカラーは、メーカーが見込み生産で在庫を確保している場合があり、納期が短縮されることがあります。逆に、特殊なオプションやあまり選ばれないカラーを選択すると、注文を受けてから生産する「受注生産」となり、納期が長くなる傾向があります。
- ディーラーの在庫: 契約するディーラーが、希望する仕様のタフトを在庫として抱えている(在庫車)場合、最短で2週間〜1ヶ月程度での納車も可能です。
正確な納期については、契約を検討しているディーラーに直接問い合わせて確認するのが最も確実です。複数のディーラーに納期を確認し、最も早く納車できる店舗を選ぶというのも一つの方法です。
買って後悔しないための注意点

タフトは非常に魅力的な車ですが、その個性的な設計ゆえに、購入後に「こんなはずではなかった」と後悔する可能性もゼロではありません。満足のいくカーライフを送るために、事前に注意点を確認しておくことが大切です。
後席の快適性
前述の通り、タフトの最大の特徴であり、注意点とも言えるのが後席の設計です。リクライニング機能やスライド機能がないため、大人が長時間座るには快適とは言えません。主に1人〜2人で乗ることが多く、後席は荷物スペースと割り切れる方には最適な設計ですが、家族や友人を乗せる機会が多い方は、購入前に必ず後席の座り心地を実際に試してみるべきです。
燃費性能
ライバル車であるスズキ ハスラーがマイルドハイブリッドシステムを搭載し、優れた燃費性能を誇るのに対し、タフトの燃費はそれより若干劣ります。カタログ燃費(WLTCモード)で比較すると、ノンターボの2WD車でハスラーが25.0km/L、タフトが21.4km/Lと差があります。日々のガソリン代を少しでも節約したいと考える方にとっては、この差がデメリットに感じられるかもしれません。
加速性能
街乗りでは十分な性能ですが、高速道路での合流や追い越しシーンでは、特にノンターボ車の場合、力不足を感じるという声も一部で見られます。高速道路を走行する機会が多い方は、少し価格が上がってもパワーに余裕のあるターボモデルを検討するか、試乗で加速感をしっかりと確認することをおすすめします。
これらの点を理解した上で、タフトのデザインや開放感といったメリットがご自身の価値観に合致するかどうかを判断することが、後悔しないための鍵となります。
競合するタフトに似た車との比較

タフトの購入を最終決定する前に、同じ軽クロスオーバーSUVジャンルのライバル車と比較検討することは、タフトの長所と短所を客観的に理解する上で非常に有効です。
スズキ ハスラー
タフトの最も直接的なライバルです。丸目のヘッドライトが特徴的な、遊び心のあるデザインで人気を博しています。タフトとの最大の違いは、後席の居住性と燃費性能です。ハスラーは後席にスライド&リクライニング機能を備え、マイルドハイブリッド搭載で燃費も優れています。一方で、タフトはガラスルーフによる開放感や、電動パーキングブレーキの標準装備といった先進性で勝ります。デザインの好みと、後席の使用頻度が選択の分かれ目となるでしょう。
スズキ ジムニー
本格的なオフロード性能を求めるなら、ジムニーが比較対象になります。ラダーフレーム構造を持つジムニーの悪路走破性は、他の軽自動車の追随を許しません。ただし、その分、乗り心地は硬めで、燃費や日常の使い勝手ではタフトに軍配が上がります。デザインは非常に個性的で、唯一無二の存在感を放ちます。あくまで趣味性の高い車として、ライフスタイルに合うかを考える必要があります。
車種 | 価格帯(税込) | 燃費(WLTCモード) | 特徴 |
ダイハツ タフト | 約140万円~190万円 | 19.4km/L~21.4km/L | ガラスルーフ、スクエアデザイン、電動パーキングブレーキ |
スズキ ハスラー | 約140万円~180万円 | 20.8km/L~25.0km/L | 後席の広さと利便性、マイルドハイブリッドによる低燃費 |
スズキ ジムニー | 約165万円~200万円 | 16.6km/L~17.1km/L | 本格的な悪路走破性、ラダーフレーム構造、個性的なデザイン |
このように、似た車と比較することで、タフトが持つ独自のポジションや魅力がより明確になります。
タフトにトヨタ版は存在するのか?

ダイハツはトヨタ自動車の完全子会社であり、ダイハツが生産した軽自動車をトヨタブランドで販売するOEM供給が広く行われています。例えば、「タント」は「シフォン」としてスバルに供給されています。そのため、「タフトにもトヨタ版があるのではないか?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、2025年7月現在、タフトをベースとしたトヨタ版の車種は存在しません。トヨタの軽自動車ラインナップは「ピクシス」シリーズが中心ですが、そこにタフトに相当するモデルは含まれていない状況です。
なぜタフトのOEM供給がないのか、その理由は公式には発表されていません。ただ、タフトがガラスルーフを標準装備するなど、非常に個性的で趣味性の高いモデルであることが一因と考えられます。トヨタとしては、より量販が見込めるベーシックなモデルを軽自動車のラインナップとして優先している可能性があります。
したがって、タフトのデザインやコンセプトが気に入った場合は、ダイハツの販売店で購入する以外の選択肢はありません。近所にトヨタディーラーしかない場合でも、タフトを購入するためにはダイハツディーラーに足を運ぶ必要があります。
総括:タフト新車乗り出し価格の要点
記事のポイントをまとめます。
- タフトの乗り出し価格は車両本体価格に加えて10万円から20万円の諸費用が必要
- 最安値グレードは「X」の2WDで本体価格は約142万円から
- 上位グレード「G」は快適装備が充実し内外装の質感が向上する
- ターボモデルは高速走行が多いユーザーにおすすめ
- 値引き目標額は車両とオプションを合わせて15万円から20万円
- 値引き交渉ではライバル車やダイハツディーラー同士の競合が有効
- 購入時期は決算期の1月~3月や8月~9月が値引きを狙いやすい
- 現在の納期目安は1ヶ月から2ヶ月程度で比較的安定している
- 公式サイトの見積もりシミュレーションは値引きが反映されない点に注意
- タフトの内装は前席の開放感と後席の荷室利用を重視した設計
- 後席はスライドやリクライニングがなく4人乗車が多い場合は注意が必要
- 購入後の後悔を避けるため後席の広さや燃費は事前に確認すべき
- 最大のライバル車は後席の利便性と燃費で勝るスズキ ハスラー
- 本格的な悪路性能を求めるならスズキ ジムニーも比較対象になる
- 2025年現在タフトのトヨタ版(OEM車)は存在しない