
軽バンをリフトアップしてカスタムしたいと考えている方にとって、「デメリットはないのか?」と思っている方も多いでしょう。見た目の迫力やアウトドア走行への対応力など、リフトアップにはさまざまなメリットがありますが、その一方で注意すべき点も多く存在します。
この記事では、リフトアップの基本的な方法から、かかる費用や車検対応の条件、実際に使用されているリフトアップキットの種類までを幅広く解説しています。また、4WDモデルとの相性やオフロードカスタムで気をつけるポイント、さらには乗り心地や車両の寿命に与える影響にも触れています。
人気車種であるエブリイやハイゼットカーゴを例に挙げながら、中古で購入する際のチェックポイントや専門店選びのコツもご紹介します。「リフトアップは禁止?」「ダサいと思われない?」といった疑問を持っている方にもわかりやすくお伝えします。
これから軽バンのリフトアップを検討している方が、後悔のない選択をするための参考になる情報をまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
軽バンをリフトアップしたときのデメリットを徹底解説

- 車のリフトアップとは?
- リフトアップのメリットとデメリットとは?
- 軽バンのリフトアップ方法
- 車検が通るリフトアップの条件は?
- 費用の目安とは
- リフトアップキットの種類
- 乗り心地はどう変わるのか?
- 寿命に与える影響とは?
車のリフトアップとは?

車のリフトアップとは、車体の高さを意図的に上げるカスタム方法を指します。一般的には、サスペンションや車体とシャーシの間にスペーサーを加えることで、車高が高くなるように調整します。
このカスタムはもともとオフロード走行の性能を高める目的で行われてきました。地面と車体の間に余裕ができることで、岩場や悪路、積雪などの障害物を避けやすくなります。特に急な斜面やガタガタ道を走る際に、底を擦りにくくなるのは大きなメリットです。
また、リフトアップには見た目をかっこよく見せる「ドレスアップ効果」もあります。車体が高くなることで迫力が増し、アウトドア志向のユーザーや個性を出したい方にも人気があります。
ただし、リフトアップには注意点もあります。例えば、車体が高くなることで風の影響を受けやすくなり、走行時の安定性がやや落ちる可能性があります。また、車検に通すためには一定の基準を満たす必要があり、無届けでの改造は違法となるケースもあります。
このように、車のリフトアップは機能面でも外見面でも魅力のあるカスタムですが、安全性や法的な条件を理解したうえで実施することが重要です。
リフトアップのメリットとデメリットとは?

リフトアップは、車を自分好みに仕上げたい方やアウトドアを楽しむ人にとって魅力的なカスタム方法です。見た目の変化だけでなく、走行性能にも影響を与えるため、実用性を求める方にも人気があります。
まずメリットから見ていきましょう。車高が上がることで、悪路や雪道などの走破性が向上します。地面との距離が広がるため、段差や障害物を乗り越えやすくなり、アウトドア走行に強くなります。
さらに、車の見た目に迫力が出ることで、ドレスアップ効果も期待できます。運転席の視点が高くなるため、視界が広がり前方の見通しが良くなる点も好まれる理由のひとつです。
一方で、デメリットも無視できません。車高が高くなることで重心も上がり、カーブでの安定感がやや低下します。高速走行中は横風の影響を受けやすくなることもあります。
また、乗り降りがしづらくなるため、日常使いでは不便を感じる場面も出てくるでしょう。さらに、リフトアップの程度によっては車検に通らないケースがあり、構造変更の届け出や追加費用が発生する可能性もあります。
このように、車のリフトアップには明確なメリットがありますが、同時にいくつかの注意点も存在します。カスタムを検討する際は、メリットとデメリットの両面をしっかり理解したうえで判断することが大切です。
軽バンのリフトアップ方法

軽バンをリフトアップする方法は大きく分けて2つあります。「サスペンション交換」と「ボディリフト」です。それぞれの仕組みや特徴を知っておくことで、自分の目的に合ったリフトアップが選びやすくなります。
まず、もっとも一般的なのが「サスペンション交換」です。これはスプリングやショックアブソーバーといった足回りのパーツを、リフトアップ専用のものに交換する方法です。このやり方は、見た目の変化だけでなく、走破性の向上も狙えるため、実用性を求める方に向いています。
次に紹介するのが「ボディリフト」です。これは車のボディとフレームの間にスペーサーを入れて、車高だけを物理的に上げる方法です。足回りには手を加えないため、乗り心地や走行性能への影響が少なく、ドレスアップ目的のカスタムとして用いられることが多くなっています。
また、手軽にリフトアップを体験したい場合は「リフトアップキット」を使う選択肢もあります。これは専門業者や一部のカー用品店で購入できるパーツセットで、比較的リーズナブルな価格で導入できます。ただし、キットの品質や対応車種を確認することは必須です。
このように、軽バンのリフトアップにはいくつかの方法があり、目的や予算に応じて選ぶことが重要です。どの方法にもそれぞれの特徴がありますので、施工前にはプロのアドバイスを受けることをおすすめします。
車検が通るリフトアップの条件は?

軽バンをリフトアップする際に気になるのが、車検に通るかどうかという点です。見た目がかっこよくなっても、法律に違反していれば公道を走れません。安全かつ合法にカスタムを楽しむためには、事前に条件を正しく把握しておく必要があります。
車検に通るリフトアップのポイントは、「最低地上高」と「スプリングの状態」、そして「車検証との整合性」の3点です。まず、最低地上高は9cm以上を確保しなければなりません。これを下回ると、車体の下部が障害物に接触しやすくなり、安全面で問題があると判断されます。
次に確認すべきはスプリングの取り付け状態です。スプリングがしっかり固定されておらず、車が跳ねたときに外れる可能性があるような状態は「スプリングが遊んでいる」と見なされ、不合格となります。
さらに、リフトアップ後の車高が車検証に記載されている数値と大きく異なる場合には「構造変更届出」が必要です。この手続きを行わずに検査を受けると、たとえ見た目が安全そうでも車検に落ちてしまいます。
なお、ボディリフトの場合も同様に、車体の改造に該当するため変更申請が必要なケースがあります。いずれの方法でも「公認車検対応」と明記されたキットやパーツを使うことで、検査に通りやすくなります。
このように、軽バンのリフトアップで車検に通すには、法的基準に沿ったカスタムが求められます。自己判断では難しい点も多いため、不安がある場合はカスタム専門の整備工場に相談するのが確実です。
費用の目安とは

軽バンのリフトアップを検討する際、最も気になる要素の一つが「費用」です。見た目や走破性が向上するカスタムですが、費用感を知らずに進めてしまうと、予想外の出費につながることもあります。
リフトアップの費用は、カスタムの内容やパーツの種類、施工を依頼する店舗によって大きく変動します。一般的に「リフトアップキットを使った1〜2インチ程度の軽度なカスタム」であれば、部品代と工賃を含めて5万〜15万円前後が相場です。特に人気のあるエブリイやハイゼットなどでは、対応キットも豊富に出回っており、比較的手頃な価格帯でカスタムが可能です。
一方で、本格的な足回りの交換や構造変更が必要なリフトアップになると、20万〜30万円以上の費用がかかる場合もあります。この場合は、ショックアブソーバーやスプリング、アライメント調整などの専門的な作業が加わるため、作業工程も複雑になります。
また、「構造変更申請」や「公認取得」を含めると、追加で数万円〜10万円前後かかることもあります。これを怠ると車検に通らなくなるため、長期的に見れば必要な出費と言えるでしょう。
このように、軽バンのリフトアップにかかる費用は、選ぶ方法と目的によって大きく異なります。見た目重視で安価に済ませたい場合と、性能向上や法令順守を重視する場合では、必要な金額にも差が出てきます。施工前には、複数のショップから見積もりを取り、目的に合った予算をしっかり計画しておくことが大切です。
リフトアップキットの種類

軽バンを手軽にリフトアップするための方法として、多くのユーザーが選んでいるのが「リフトアップキット」の使用です。このキットにはいくつかの種類があり、目的や予算に応じて選ぶことが可能です。
最もベーシックなのが「スペーサータイプ」のキットです。これは、スプリングと車体の間に専用のスペーサーを挟み込むことで車高を上げる方法です。サスペンションに大きく手を加えないため、費用が比較的安く、取り付けも容易なのが特徴です。1インチ程度のチョイ上げをしたい方に適しています。
もうひとつは「サスペンション交換タイプ」です。こちらはスプリングやショックアブソーバーをリフトアップ専用のものに交換する方法で、車体全体のバランスや乗り心地にも配慮された設計となっています。見た目の迫力を出したい人や、悪路での性能向上を求める方に人気があります。
さらに、より本格的な仕様として「ボディリフト用キット」もあります。これは、車体とフレームの間にブロックを挟んで車体全体を持ち上げる方法で、足回りをそのままにドレスアップ目的で使われることが多いです。ただし、構造変更が必要になるケースもあるため注意が必要です。
このように、軽バンのリフトアップキットには種類ごとの特性があります。見た目を重視するのか、性能アップを狙うのか、それとも車検対応の安心感を求めるのかによって、最適なキットの選び方は異なります。導入を検討する際は、事前にキットの仕様や施工条件をしっかり確認しておきましょう。
乗り心地はどう変わるのか?

軽バンはもともと商用車ベースで作られているため、標準状態では「硬めの乗り心地」が特徴です。荷物を載せる設計が前提になっているため、クッション性よりも耐久性や積載安定性が優先されています。とはいえ、最近の軽バンは一般ユーザーにも人気があり、ファミリーカーやアウトドア用としても活用されるケースが増えています。
リフトアップを行うと、この乗り心地には一定の変化が生じます。特にサスペンション交換タイプのリフトアップでは、ショックアブソーバーやスプリングの硬さが変わることで、路面の凹凸をよりダイレクトに感じやすくなる傾向があります。これにより、「ゴツゴツした硬さ」や「揺れ感の増加」を感じる人もいます。
また、リフトアップによって重心が高くなるため、走行中の安定感にも影響が出ることがあります。特にカーブ時や横風を受けた際に、車体がややふらつく感覚を覚えることがあるでしょう。これは設計上避けがたい部分であり、車両の挙動に慣れるまで注意が必要です。
一方で、ボディリフトのように足回りに手を加えない方法であれば、乗り心地の変化は比較的少なく抑えられます。この方法は見た目重視のユーザーにとってバランスのよい選択肢となるでしょう。
このように、軽バンのリフトアップは外観の変化や走破性の向上と引き換えに、乗り心地に影響を及ぼすことがあります。カスタム前には、自分の使用目的や快適性の優先度をよく考え、適した方法を選ぶことが重要です。
寿命に与える影響とは?

軽バンの寿命は、メンテナンスの頻度や使い方によって異なりますが、一般的には走行距離で10万〜15万km、年数で10〜15年程度が一つの目安とされています。商用車として酷使されるケースを除けば、丁寧に扱えばそれ以上使い続けることも可能です。
この寿命に対して、リフトアップがどのような影響を与えるのかも気になるところです。まず、サスペンションやシャシーなどの足回りに手を加えることで、パーツへの負担が増える可能性があります。純正設計では想定されていない角度や動作が加わるため、部品の摩耗が早まるリスクがあるのです。
また、車高を上げたことにより、ドライブシャフトやステアリング系の角度が変わる点も見逃せません。このような変更は、長期的に見るとパーツ寿命の短縮につながる場合があります。特に適切な調整やアライメントを行わないまま走行を続けると、思わぬトラブルにつながることもあるため注意が必要です。
一方で、すべてのリフトアップが悪影響を与えるわけではありません。公認キットや専門店での適切な施工を行えば、寿命への影響を最小限に抑えることも可能です。実際、アウトドア用途でリフトアップされた軽バンが10万km以上走行しているケースも珍しくありません。
このように、リフトアップは軽バンの寿命に一定の影響を与える可能性がありますが、日々の点検や正しい施工によって、それをコントロールすることができます。長く安全に乗り続けるためには、定期的なメンテナンスと慎重なパーツ選びが欠かせません。
軽バンをリフトアップしたときのデメリットについて深掘り

- オフロードカスタムの注意点
- 軽バンと4WDはリフトアップの相性が良い
- リフトアップ車の相場と維持コスト
- エブリイのリフトアップは禁止?ダサいと言われる真相
- ハイゼットカーゴのリフトアップ方法の選び方
- 中古の相場と購入時の注意点
- リフトアップ専門店の選び方
- 軽バンの主なスペック
オフロードカスタムの注意点

軽バンをオフロード仕様にカスタムする際には、見た目の迫力やアウトドアでの走破性に目が行きがちですが、いくつかの注意点を理解しておく必要があります。見た目重視のカスタムと実用性重視の改造とでは、対応すべきポイントも大きく異なります。
まず一つ目は過度なリフトアップによる安定性の低下です。オフロード走行を想定して車高を上げすぎてしまうと、重心が高くなりカーブや横風に弱くなる傾向があります。特に軽バンは構造的に車体が軽いため、わずかなバランスの変化でもふらつきやすくなります。
次に注意したいのがタイヤ選びとフェンダークリアランスの確保です。オフロードタイヤは一般的に大径・広幅なものが多く、純正フェンダーに干渉するケースがあります。これを解消するにはフェンダー加工が必要となる場合があり、車検に通らなくなる恐れもあります。
また、装着するパーツの強度と法令適合性にも気をつけましょう。たとえばルーフキャリアやバンパーガードなどは、見た目を引き締めるだけでなく実用性も高いですが、強度不足のパーツを選ぶと走行中に外れる危険があります。さらに、保安基準を超える仕様にしてしまうと違法改造車とみなされてしまう可能性もあるため、施工前の確認が必須です。
さらに、構造変更の届け出が必要なカスタムもあることを理解しておくべきです。車高が大きく変わる、車体寸法が変わるなどの改造は車検証と一致しなくなるため、陸運局での手続きが必要になります。これを怠ると公道走行が違法になるため、注意が必要です。
このように、軽バンのオフロードカスタムは見た目以上に注意すべき点が多く存在します。快適で安全なカーライフを楽しむためには、事前のリサーチと信頼できる専門店での施工が欠かせません。
軽バンと4WDはリフトアップの相性が良い

軽バンと4WD(四輪駆動)の組み合わせは、リフトアップとの相性が非常に良いとされています。特にアウトドアや雪道、未舗装路を走る機会が多い方にとっては、実用性と走破性の両方を高める効果が期待できます。
まず、4WDはタイヤすべてに駆動力が伝わる構造をしているため、ぬかるみや段差などでもスリップしにくく、安定した走行が可能です。ここにリフトアップを加えることで、地上高が上がり、下回りの接触リスクが減ります。これにより、より多くの悪路に対応できる車両へと進化します。
また、軽バンは荷物を積むために後輪駆動(FR)が多く採用されていますが、4WDモデルなら後輪だけでなく前輪にもトルクがかかるため、急な坂道や雪道でも力強い登坂性能を発揮します。この特性とリフトアップの高さが相まって、障害物の乗り越え性能がさらに高まります。
ただし注意点もあります。4WD車は構造が複雑なため、リフトアップ後に駆動系へ余分な負荷がかかることがあります。たとえばドライブシャフトの角度が変わると、耐久性に影響を及ぼすことがあるのです。加えて、パーツの選定や取り付け方法を誤ると、最悪の場合は部品破損や故障につながる可能性もあるため、施工は信頼できる専門店で行うことをおすすめします。
このように、軽バンの4WDモデルとリフトアップは相性が良く、機能性の向上につながる一方で、正しい知識と施工が不可欠です。日常使いからレジャーまで対応力を広げたい方には、非常に魅力的な組み合わせと言えるでしょう。
リフトアップ車の相場と維持コスト

リフトアップされた軽自動車や軽バンは、アウトドア志向の高まりとともに人気が高まっていますが、購入価格や維持費については事前にしっかり把握しておく必要があります。
まず、中古車市場におけるリフトアップされた軽自動車や軽バンの相場は、ベース車種やカスタム内容によって大きく異なります。たとえば、スズキのジムニーやエブリイなど人気車種をベースにしたリフトアップ仕様車は、中古であっても180万円〜250万円前後が一般的です。さらに未使用車やフルカスタムされた車両では、300万円近くまで価格が上がることもあります。
一方、維持費についても考慮が必要です。リフトアップによって車高が上がると、空気抵抗や重量増の影響で燃費が若干悪化する傾向があります。また、大径タイヤや強化サスペンションを装着している場合、交換部品の価格が高くなることも珍しくありません。加えて、アライメントのズレやタイヤの偏摩耗が起こりやすくなるため、定期的な点検や整備にかかる費用も通常よりやや高めになります。
そして、車検のタイミングも重要です。リフトアップ車が車検に通るためには、構造変更の届け出や必要な基準(最低地上高など)を満たしている必要があります。構造変更申請には1〜2万円程度の費用がかかり、工賃や手続き代を含めると数万円単位の追加コストになることもあります。
このように、リフトアップされた軽バンは見た目や走破性の向上と引き換えに、購入時と維持面の両方で通常より高めのコストが発生します。だからこそ、見た目や趣味性だけでなく、日常的な使い方や予算とのバランスを踏まえて選ぶことが大切です。購入前には信頼できるショップや整備工場で相談し、総合的なコスト感を把握しておくと安心です。
エブリイのリフトアップは禁止?ダサいと言われる真相

エブリイのリフトアップは、基本的に禁止ではありません。ただし、行き過ぎた改造や法規に反する施工をした場合、公道走行ができなくなるため「違法改造車」とみなされてしまう可能性はあります。誤解されがちですが、正しい方法で行えば、エブリイのリフトアップは合法です。
ではなぜ「禁止」と言われることがあるのかというと、原因の一つに保安基準に反したカスタムが挙げられます。たとえば、最低地上高が確保されていない、スプリングが遊んでいる状態、もしくは車検証と実際の車高が大きく異なるなどのケースでは、車検に通らず、結果として「乗れない=禁止されている」と感じられることがあります。
次に、「ダサい」と言われる背景についてですが、これは個人の好みによる主観的な意見が大きく影響しています。たとえば、純正志向の方やスタイリッシュな低車高を好む人からすると、車高が高くてタイヤがごついリフトアップスタイルは「洗練されていない」と映ることもあります。
しかし、アウトドア志向やオフロード好きなユーザーからは、エブリイのリフトアップは実用性とカッコよさを兼ね備えたスタイルとして高く評価されています。特にリフトアップと合わせてフェイスキットやマッドタイヤを装着すると、迫力ある見た目に仕上がり、他車と差別化することもできます。
つまり、「禁止」や「ダサい」といった印象は誤解や主観に基づく評価である場合がほとんどです。大切なのは、自分の用途と好みに合ったスタイルで、安全かつ合法的にカスタムを楽しむことです。正しく理解すれば、エブリイのリフトアップはとても魅力的な選択肢になります。
ハイゼットカーゴのリフトアップ方法の選び方

ハイゼットカーゴはダイハツが展開する軽商用バンで、積載性と実用性に優れたモデルです。スクエアな荷室形状や最大350kgの積載力に加え、4WDモデルも選べることから、アウトドアや悪路走行にも強い一台として評価されています。天井が高く室内空間に余裕がある点も、カスタムベース車として人気の理由の一つです。
こうした特性を活かしつつ、リフトアップでさらに個性と走破性を高めたカスタム事例が増えています。ここでは、実際に行われているリフトアップ方法の代表例をご紹介します。
まず初心者に人気なのが、リフトアップスプリングを使ったチョイ上げスタイルです。純正よりも少し長めのスプリングを組み込むことで、約30〜40mmほど車高を上げられます。見た目に迫力が出るうえ、コストも比較的抑えられるため、気軽にチャレンジしやすい方法といえるでしょう。
次に、サスペンション一式を専用キットに交換する本格的なリフトアップがあります。この手法ではショックアブソーバーやスタビライザーも変更され、乗り心地やバランスにも配慮された仕上がりになります。特に、荷物を多く積む業務車として使っている人や、アウトドア仕様にしたいユーザーに好まれています。
さらに、オールテレーンタイヤやオフロード向けホイールの装着を同時に行うカスタムも一般的です。たとえばTOYOやBFGoodrichのタイヤを採用することで、見た目のインパクトだけでなく、ぬかるみや雪道などでの走破力もアップします。バンパーやフェンダーを交換すれば、よりタフでアウトドア志向なスタイルに仕上がります。
なお、構造変更を伴うボディリフトによる大幅なリフトアップも一部では行われています。この方法はキャビンとフレームの間にスペーサーを入れて車高を上げるもので、独特な迫力を出せる一方、車検対応のための申請が必要になります。
このように、ハイゼットカーゴのリフトアップには段階的な選択肢が豊富にあります。自分の使用目的や予算に応じて最適な方法を選ぶことが、後悔しないカスタムの第一歩です。信頼できる専門店と相談しながら進めることで、安心して理想のスタイルを実現できます。
中古の相場と購入時の注意点

中古市場で流通しているリフトアップ軽バンの価格は、カスタムの内容や車種の人気度によって幅があります。特にスズキ・ジムニーやエブリイのようなリフトアップに適したモデルは、ベース車としての需要も高いため、中古でも180万円〜250万円前後が目安です。走行距離が少ない車両や、未使用車扱いのものは260万円以上になるケースも見られます。
このような車両は見た目のカッコよさやアウトドア向けの機能性から人気を集めますが、購入時にはいくつかの注意点があります。まず確認すべきなのが、カスタム内容の正当性と施工品質です。リフトアップされた車両は、部品の取り付けやサスペンション調整が不適切だと、走行中の安定性が損なわれたり、部品の摩耗が早まったりすることがあります。
次に見るべきは構造変更の有無です。合法的なリフトアップを行っている車両であれば、車検証に記載されている車高と実車の寸法が一致しているはずです。構造変更がされていない車両は、次回の車検で通らない可能性があるため、要注意です。
さらに、整備記録や保証の有無もチェックポイントになります。中古で購入する際は、販売店がどのような整備を行っているか、カスタム後の保証内容があるかを確認しましょう。特にリフトアップはサスペンションや駆動系に手が加えられているため、万が一のトラブルに備えて保証があると安心です。
総じて、リフトアップ済みの軽バンは通常の中古車より高額になる傾向にあります。そのぶん選ぶ価値もありますが、見た目だけで判断せず、実用性や法的な整合性も含めて慎重に見極めることが重要です。購入前には専門知識のあるショップで相談するのがおすすめです。
リフトアップ専門店の選び方

軽バンのリフトアップを成功させるには、信頼できる専門店を選ぶことが何より大切です。単にパーツを取り付けるだけではなく、車検対応・安全性・アフターサポートまでトータルで考えてくれる店を選ぶことで、後悔のないカスタムが実現できます。
まず注目したいのは、「施工実績が豊富かどうか」という点です。リフトアップには車両構造の理解が欠かせません。特に軽バンは車種ごとに構造が異なるため、その車種での施工経験があるかを確認しておくと安心です。店舗の公式サイトやSNSに事例が掲載されていれば、写真や解説付きで比較しやすくなります。
次に確認したいのが、「車検対応の知識があるか」です。見た目はかっこよく仕上がっても、法的に通用しないパーツや施工では、後々トラブルになる恐れがあります。事前に構造変更や保安基準について説明してくれる店舗であれば、安心して依頼できます。
また、「相談のしやすさ」も重要なポイントです。自分の希望を丁寧に聞いてくれるか、専門用語を使わずわかりやすく説明してくれるかなど、初回の対応でお店の姿勢がわかります。電話やメールの対応、見積もりの明瞭さもチェックしておきましょう。
最後に、「カスタムの幅やパーツの取り扱い」も見逃せません。例えば、DAMD製パーツやジムリィフェイスキット、オフロード用ホイールなどの取り扱いが豊富な店舗であれば、より自分らしいスタイルを追求しやすくなります。ネット購入したパーツの持ち込みを歓迎しているお店もありますので、その点も事前に確認しておくとスムーズです。
このように、軽バンのリフトアップ専門店を選ぶ際は、技術力・法令対応・対応の丁寧さ・パーツの豊富さといった要素をバランスよくチェックすることが大切です。自分の理想を形にするために、信頼できるパートナーを見つけてください。
軽バンの主なスペック

以下にリフトアップの事例の多い軽バンとそれぞれの主なスペックを表にまとめています。
車名 | グレード | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 | 定員 | 燃費(WLTC) | サイズ(全長×全幅×全高 mm) | 荷室寸法(長×幅×高 mm) | タイヤサイズ | 公式サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スズキ エブリイ | PCハイルーフ | HBD-DA17V | 660cc | 5 | 5MT/4AT | FR/4WD | 4 | 約13.2~15.4km/L | 3,395×1,475×1,895 | 1,910×1,385×1,240 | 145/80R12 80/78N LT | SUZUKI公式 |
ダイハツ ハイゼットカーゴ | デラックス | HBD-S321V | 660cc | 5 | 5MT/CVT | FR/4WD | 2/4 | 約13.5~15.6km/L | 3,395×1,475×1,890 | 1,915×1,315×1,235 | 145/80R12 80/78N LT | DAIHATSU公式 |
ホンダ N-VAN | G Honda SENSING | HBD-JJ1 | 660cc | 5 | CVT | FF/4WD | 4 | 約16.2~19.2km/L | 3,395×1,475×1,950 | 1,510×1,390×1,365 | 145/80R12 80/78N LT | HONDA公式 |
ダイハツ アトレー | RS | 5BD-S710V | 660cc(ターボ) | 5 | CVT | FR/4WD | 4 | 約13.5~14.7km/L | 3,395×1,475×1,890 | 1,820×1,315×1,215 | 155/65R14 | DAIHATSU公式 |
スズキ スペーシア ベース | XF | 5BD-MK33V | 660cc | 5 | CVT | FF/4WD | 4 | 約19.2km/L | 3,395×1,475×1,785 | 1,395×1,245×1,270 | 155/65R14 | SUZUKI公式 |
軽バンをリフトアップしたときのデメリットを総まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 車高が上がることでカーブ時の安定性が低下しやすい
- 横風の影響を受けやすくなり高速走行が不安定になる
- 乗り降りがしにくくなり日常使用に支障が出ることがある
- リフトアップの程度によっては車検に通らない可能性がある
- スプリングの固定が不十分だと検査不合格の原因になる
- 構造変更が必要な場合は追加手続きと費用が発生する
- パーツ選定や取り付けミスが走行トラブルにつながるリスクがある
- サスペンション変更によって乗り心地が硬くなる傾向がある
- 重心が高くなることでふらつきやすくなることがある
- 不適切なアライメントでタイヤが偏摩耗しやすくなる
- 駆動系部品への負荷が増し寿命が短くなることがある
- 構造変更を伴わない改造でも法的リスクを伴うことがある
- 見た目重視のカスタムは実用性を損なう恐れがある
- 車両全体のバランスが崩れやすくなる可能性がある
- メンテナンス費用や維持コストが高くなる傾向にある